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【2002/03/09】
コレダケハイワセテ!
Today's Shot
「不審船」
コレガ「コイズミガイコウ」デスカ?
(日経新聞2001.12.23朝刊1面)
排他的経済水域(EEZ)と領海 排他的経済水域は、沿岸国が海洋、海底下の天然資源の探査、開発などの経済活動に対し、主権的権利を持つ。国連海洋法条約で制度化され、その幅は200カイリ(1カイリは1,852メートル)を超えてはならないとされる。
領海は、領土に接する一定範囲の海域で、沿岸国の領域として主権が及ぶ。領海の幅は、沿岸国が最大限12カイリの範囲で自由に決定できる。
また小泉政権オトクイの「自作自演」のオサワガセ劇が始まった。
ニューズウィーク日本版2002年1月16日号に、「日本は国際社会の”不審船”だ」と題する、同誌コラムニストデーナ・ルイス氏の記事が掲載された。
『(昨年)12月22日に起きたこの事件と、日本が新たな世界的混乱のただ中へ突き進もうとしていることには、断ちがたい関連がある。
日本はこの数カ月、軍事的関与の枠を国境の外ばかりか、平和国家というこれまでのイメージを超えるレベルにまで広げてきた。
日本人は、この変化を歓迎しているようにみえる。「平和憲法」について50年間も論争が続いてきたことが嘘のようだ。
海上保安庁によれば、国民から寄せられた電子メールの98%は「不審船」の沈没を支持する内容だという。
ある月刊誌は、昨年11月号で「今こそ”日の丸”を立てる秋!」という軍国主義的記事を掲載した。
日本は新たな航海に乗り出したように見えるが、いったいどんな航路をたどろうとしているのか?
この国は、善意から世界の守りに乗り出した「巡視船」なのか。
あるいは、何をするか予測のつかない「不審船」なのか。
勇ましい援軍として私たちは日本を歓迎すべきなのか、それとも警戒すべきなのか。』
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北朝鮮の悪行は、目に余る。
日本の国土上での「日本人拉致」、麻薬・覚醒剤の密輸等々、たとえ証拠がなくとも、我われ日本人は、これらが北朝鮮政府による仕業であると信じることに、何の躊躇があろうか。
何よりも明白な事実として、北朝鮮は、日本の国土上空を通過したミサイルを発射した国である。
だからこそ中国も、これまで表向きは、日本政府が示している中国の排他的経済水域(EEZ)内における「不審船」引き揚げ意欲に対し、ただ「日本は、中国側の権益と関心を十分に尊重すべきだ」(章啓月外務省副報道局長)とのみ、穏便な表現で自らの真意を日本側に伝えてきた。
しかし、コトは例によって、経済音痴の「オサワガセ男」小泉首相の手によって、徐々に表沙汰になってきたようだ。
近々予想されるムーディーズによる日本国債の「2」段階格下げの、有力なる一つの理由になるかもしれない。
現実問題としては、もうこれ以上新たな格下げ理由は要りません状態なのではあるが。
3月7日の日経新聞夕刊2面が、次の記事を伝えた。
『中国の唐家せん外相は6日、昨年12月に日本の海上保安庁との銃撃戦で東シナ海に沈没した不審船事件について、「事態を拡大し複雑化する行動を取ってはならない」と述べ、日本政府の不審船引き揚げに反対する考えを示唆した。
不審船沈没に関しては、「(日本が)中国のEEZ内で軽率に武力を使い、船を沈没させた」として「きわめて強い不満を日本に表明した」と述べた。』
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上記唐発言に対する本日の日経新聞朝刊”社説”には、まったく納得できない。
『中国の唐家せん外相が、東シナ海に沈没した「不審船」の扱いについて、「事態を拡大し複雑化する行動をとってはならない」と述べ、日本政府による引き揚げに反対の意向を示唆した。中国側にも事情はあろうが、日本国内では真相にふたをしたい発言と映る。』
端的に言えば、記者は、中国側の発言を、「真相にふたをしたい」姿勢と捉えたいわけだ。
それは、120%誤りだ。
日本人の本性をよく知る中国は、決してあからさまには、国際社会における異質の国「日本」に本音を語らない。
彼らは、その長い長い歴史を通じて、大人の態度を身につけているのだ。
だからこそ、当初彼らは、穏便な表現を日本に伝えた。
彼らの本音はこうだ。
「私たちは、あなた方が不審船を中国のEEZ内で銃撃、撃沈したことには、目をつぶってあげましょう。
ただし、あなた方がこれ以上、中国のEEZ内で勝手なまねをしないことが条件ですよ。」
同じく2面の別記事に、次のような文章があった。
『中国のEEZ内で日本が引き揚げ作業をすること自体に国際法上の問題はないが、日本政府は「引き揚げ作業で海底の大陸棚に傷がついたと、中国がクレームをつける可能性もある」(政府筋)とみている。』
中国は、そんなガキンチョみたいなクレームはしてこないって。
なにしろ大人の国なんだから。そこは、心配する必要はない。
そんなガキンチョみたいな心配していないで、もっと他に心配することがあるんではないか?
”社説”にはまた、次の文章もあった。
『不審船の沈没地点は中国のEEZ内だが、領海内ではない。引き揚げる場合、中国との協議は外交的には必要だろうが、中国側に引き揚げを拒否する国際法的な権限はない。』
どうなんだろう?日本が、中国のEEZ内で沈没船の引き揚げさえ「国際法上で」認められているのであれば、日本のEEZ内を「不審船」が航行することも「国際法上」認められるのではなかろうか?
ここでいう「不審船」には、経済活動を目指す船舶を除くことはもちろんである。
もし、日本のEEZ内を「不審船」が航行することが「国際法上で」認められないのであれば、中国のEEZ内で何処かの国が沈没船を引き揚げることも「国際法上」認められないのではなかろうか?
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昨年12月22日、東シナ海の日本の排他的経済水域(EEZ)内で国籍不明の不審船舶が確認された。
連絡を受けた小泉首相は、「しっかり最後まで対応してほしい」と、不審船の捕捉に「断固たる対応」を指示した。
22日午前1時半・・・・・・・自衛隊が確認(日本EEZ内)
同6時20分・・・・・・・・・・・海上保安庁が確認(日本EEZ内)
午後4時16分・・・・・・・・・巡視船による一回目の船体威嚇射撃(中国EEZ内)
同10時9分・・・・・・・・・・・不審船発砲、巡視船応戦(中国EEZ内)
同10時13分・・・・・・・・・・不審船沈没(中国EEZ内)
ここで問題になるのが、不審船に対してなされた海保巡視船による一回目の船体威嚇射撃である。
弾は「不審船」の船尾に命中し、船体から出火した。
しかもこれは、中国のEEZ内にて起こった。
昨年10月に、「不審船」への船体射撃を事実上可能にした「改正海上保安庁法」、海上警備行動時における船体射撃を可能にした「改正自衛隊法」が成立した。
11月から施行された「改正海保法」では、領海内ならば船体射撃によって相手船員に危害を加えても免責される。
今回のケースは公海上であるEEZ内での射撃で、「改正海保法」は適用できなかった。
今回の事件における法的な根拠は、次のような一連の流れとなっている。
@日本のEEZ内で「不審船」を発見。
A海上保安庁の巡視船が、「漁業法」に基づき、日本のEEZ内での立ち入り検査を目的に、「不審船」に航行停止を要請。
B数度の巡視船の航行停止要請を無視し航行を続ける「不審船」に、立ち入り検査拒否による「漁業法」違反を適用。
Cこれにより、海保法20条第1項に規定されている「警察官職務執行法」7条を準用し、逃走阻止を目的とした威嚇射撃に踏み切った。
12月24日、民主党菅直人幹事長は記者団に、「相手が射撃する前の船体射撃は、威嚇を超えて停戦させるためで、排他的経済水域内で発見された船にそこまでの行動が許されるのか、検証する必要がある」と指摘し、政府・与党に国会での閉会中審査を求めることも含めて検討する意向を示した。
「不審船」撃沈から2日後の12月24日の日経朝刊30面に掲載された、前田哲男・東京国際大教授(軍縮安全保障論)による「不審船事件」の問題点を指摘した記事を取り上げてみよう。
『「領海侵犯であれば海保の停戦命令、威嚇射撃という一連の措置の正当性は明白だった。」
EEZの中では、不法な経済活動を行なっている疑いがあれば、立ち入り検査などを行なう権限があるが、不審船はあまり漁具を積んでいなかったという。
「不審船の逃走の後、海保が射撃を行なっているが、最初に尋問する根拠は何だったのか。漁具がなければ違法行為はないのでは。公海上のことでもあり、日本政府として判断の理由を説明する義務がある」』と同教授は指摘する。
12月23日の日経朝刊30面によれば、『海保法20条第1項に基づく船体射撃の場合、正当防衛や緊急避難の場合を除いて、相手の船員に危害を与えるような射撃はできない。「不審船」を停船させるために、舵など船員に危害を与える懸念の少ない部分については可能とされるものの、洋上での射撃は波の影響を受けやすく、従来は「威嚇のための船体射撃は事実上不可能」と考えられてきた経緯があった』とのことだ。
海上保安庁は、今回の船体射撃について、『今回の当初の船体射撃は、舵のある船尾部を狙って行なわれた。船体射撃の前に、船のどの部分を狙って撃つか事前に警告した。(相手の船の乗組員が)逃げる余裕はあった』と説明している。
しかし、「結果的に火災まで起きた。そこまでの行為が許されるのかどうかについて、検証が必要だ」(土本武司・帝京大教授)という専門家の指摘もある。(日経新聞2001.12.24朝刊30面)
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12月25日の日経朝刊1面が、次の記事を報道した。
『小泉首相は24日の閣僚懇談会で、不審船事件について「法的な面と現実の対応の面において、今後さらにしなければならないことを点検すべきだ。これからの事件に対応できるよう万全の措置を考えてほしい」と述べ、法整備を含めた不審船対策の検討を各閣僚に指示した。
これを受け、政府は海上保安庁や海上自衛隊による領海外での武器使用基準の緩和などに向けた法整備の検討に入った。海上保安庁法や自衛隊法の再改正などが浮上している。
福田官房長官も同日の記者会見で、「危険性のある相手にどうしたらいいかを考えておかなくてはならない」と述べ、領海外でも停戦命令に従わない場合などは、大規模な船体射撃(危害射撃)が可能なようにすべきだとの考えを示した。』
私が言いたいことは、こういうことだ。
昨年11月から「改正海保法」が施行されるまで、領海内で不審な航行などをしている外国船に対し、正当防衛などごく限られた場合にしか船体射撃は認められていなかったにもかかわらず、それから2カ月にも満たない12月22日には、公海上である排他的経済水域内ですら「不審船」に対する船体威嚇射撃が行なわれたという事実。
そして今や、首相や官房長官が、「領海外でも停戦命令に従わない場合などは、大規模な船体射撃(危害射撃)が可能なようにすべきだ」として、さらに改正したばかりの「海上保安庁法」や「自衛隊法」に至るまで更なる改正を目指して検討に入ろうとしているこの現実。
さらに年が明けて1月5日の日経朝刊2面に、次の記事があった。
『中谷元・防衛庁長官は4日、年頭のコメントを発表した。この中で昨年暮れに起きた東シナ海の不審船事件について「国民に大きな不安と衝撃を与えた。わが国の防衛に万全の態勢をとることが重要だ。こうした領域警備の体制をより万全にすることが必須だ」として、相手国の「排他的経済水域」内における武器使用の緩和などを含め、不審船対応の法整備に全力を挙げる考えを示した。』
おいおい、今度はさらにエスカレートして、「相手国の排他的経済水域内において武器使用を緩和」するんだと。
ということは、中国の「排他的経済水域」内における先般の武器使用を正当化し一般化しようという考えだ。
ということは、中国も、日本の「排他的経済水域」内において武器使用をしてもいいわけだ。
大丈夫かね?
我われ日本国民は、「改革」という言葉のみを弄ぶ「小泉純一郎」という男の裏に隠された彼の「本性」の部分に、今後とも十分注意していかなければならないと考える。
「排他的経済水域」とは、「領海」なのであろうか?
日本の「排他的経済水域」と隣国の「排他的経済水域」とは、言葉そしてその意味するところが違うのであろうか?
そんな単純な質問までしたくなってしまう。
日本政府が定義し実行に移した「排他的経済水域」内における行動は、隣国もまた同地域において同様の行動をとることを日本が認めるということを、意味する。
この日本のEEZ内における「不審船」に対する船体威嚇射撃のあった昨年12月22日以降、ロシアによる日本漁船の拿捕連行の件数が急激に増加した。未だに釈放されない漁船員も何人かいる。
中国が日本政府の沈没不審船引き揚げを認めようとしないのも、そういうことだ。
なにしろ「不審船」沈没の場所は、中国の「排他的経済水域」内であるから。
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つい最近まで、自国の領海内すら「不審船」の横行から守り切れなかった日本政府が、なぜ急に突出して「排他的経済水域」内において「停戦命令に従わない場合などは、大規模な船体射撃(危害射撃)が可能なようにすべきだ」などと言い出すのだ。
答えははっきりしている。
それが終戦記念日の「靖国参拝」固執から始まって、自作自演「オサワガセ」大好きオトコのタカ派「小泉純一郎」の本性なのだ。
類は類を呼ぶ。
「オサワガセ男」小泉純一郎の不審船引き揚げ問題は、日本のもう一人の「オサワガセ男」石原慎太郎東京都知事を巻き込んだ。
『北朝鮮による日本人拉致疑惑で、1977年に新潟市内で行方不明になった横田めぐみさん(当時13歳)の家族4人が3月8日、石原都知事と初めて面会した。
面会後、石原知事は、北朝鮮籍とみられる「不審船」の引き揚げ問題に言及し、「政府が中国に気兼ねして引き揚げなかった場合、この内閣は持たない。政府の名に値しないし、国民は見捨ててよろしい。私も見捨てる。倒閣運動をする。』と語った。
(MAINICHI Interactive 2002年3月8日)
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民主党は12月24日、「不審船」事件での海上保安庁の対応について、「1999年の不審船事件への対応やテロへの脅威を考えると、関係機関がとった措置について一定の理解をする」との伊藤英成ネクストキャビネット安全保障担当の談話を発表した。
1999年の事件は、「不審船」が日本の領海内を侵犯したもので、今回の日本のEEZ内で発見され、中国のEEZ内で撃沈されたケースとは、根本的に別物である。
テロの脅威に至っては、どこがどうつながるのといった話である。
残念ながら、鳩山由紀夫代表の民主党は、こんなものかなといった感じである。
少なくとも、私の「不審船」に関わる問題意識は、ほとんど共有していないようだ。
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私が言いたいことは、こういうことだ。
「まず、領海内に如何なる「不審船」も立ち入らないよう、注意してくれ。」
そして、過去に起きたような、日本の国土内で、日本人が拉致されるというようなバカなことは、二度と起きないようにしてくれ。
「排他的経済水域」と「領海」とは、重みがまったく違うのだということをしっかり認識し、まず、日本の領海線を、きっちり守ってくれ。
「不審船」が、北朝鮮の武装した特殊工作船であったことは、日経”社説”が、『日本政府は、不審船を北朝鮮の船とほぼ断定しており、アーミテージ米国務副長官によれば、米政府も同様の判断をしている』と書いているのを見るまでもなく、明白であろう。
だからといって、「排他的経済水域」ラインに固執して、軽々に不審船が「停戦命令に従わない場合などに、大規模な船体射撃(危害射撃)」を実行することは、如何なものであろうか?
今回の如く、狭い日本の沿岸海域では、隣国と「排他的経済水域」が隣接している箇所もあるのであるから。
「排他的経済水域」は、決して「領海」ではないのだから。
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本日9日の日経朝刊2面が、中国の唐外相発言に反発する外務省首脳の言葉を伝えている。
『外務省首脳は8日、中国の唐家せん外相が6日の会見で「中国の排他的経済水域内で軽率に武力を使い、船を沈没させた」と述べたことを受け、7日に中国政府に「軽率ではない。法治国家、主権国家として正当な権利行使に伴う措置だ」と反論したことを明らかにした。』
さあさあ、どうなる?「不審船」を巡る日本政府と中国政府のさや当ての行方は?
ブッシュ米大統領の北朝鮮に対する「悪の枢軸」発言と絡み合わせて、今後の東アジアの行く末をも占う重要なキーポイント
のひとつとなるかもしれない。
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「不審船」沈没後、約15人の乗組員が凍てつくシケの海上に残されたが、やがて海中に消えていった。
北朝鮮政府が、日本および日本人に対してやってきた卑劣な行為は、みな知っている。
しかし、「国連海洋法条約」などでは、遭難者に対する救助義務が定められている。
東京国際大の前田教授は、「(攻撃される恐れという)可能性の類推で救助しなかったとしたら、問題は残る。この点についても、国際社会への説明が必要になるだろう」と指摘する。
最後に、再びニューズウィーク日本版2002年1月16日号に戻ろう。
『今回の事件で最もぞっとしたのは、沈没した「不審船」の生存者が真冬の凍てつく海に取り残されたことだ。
海上保安庁の船舶は、サーチライトで生存者を発見していたが、救助しなかった。
これが「巡視船」のすることか?あるいは、彼らの方こそ「不審船」だったのか?』
国際社会における「異質の国」わが日本が、決して国際社会の中の「不審船」にならないよう、心から願う。
(02/03/09)
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