コレダケハイワセテ!
Today's 目覚まし Shot
【2004/09/30】
「2005年度予算概算要求」
私のホームページのMessage Boardに、岡江倫斎さんという方がよく投稿して下さる。なかなか・・・と言うよりはかなり熱心な方で、投稿数はダントツの多さである。
我われの議論は、政治・経済に対する見方がベーシックなところで違っているためか、最後は見解の相違となって互いに不満を感じながら「水入り」もしくは「痛みわけ」の終局を向かえるのが常である。
とは言え、投稿者の少ないわがHPに数多く投稿して下さる岡江さんには、見解の相違を越えて常々心の中で有難いと思っている。
その岡江さんが、メッセージNo.98で次の投稿をされた。昨年3月のことである。
【98】 岡江倫斎 2003/03/14 01:19
「政治問題」について
>私は日本の経済問題は、実は政治問題だと考えています。
横レス失礼な上に不躾で申し訳ないのですが、この場合の「政治問題」の中身を説明していただけないでしょうか?「政治問題」と一口にいっても、その内容はいろいろあります。どうもこの部分が不明朗であるためか、もしくは私の「政治問題」についての理解に誤り(偏り?)があるため、議論が少々かみ合っていないような気がしておりますので。
岡江さんが引用した「私は日本の経済問題は、実は政治問題だと考えています」という文章は、これまた当HPの其処此処でお馴染みのbooooonbbbさんへレスしたメッセージNo.97の中で、次の文脈で私が書いたものであった。
私が日本の核武装に反対なのは、今の無責任で手前勝手で国民は消耗品扱いの政治家・官僚連中に核のボタンを握らせるのは、まさに「キチガイに刃物」だと思うからです。
また「官僚帝国主義」を温存しておいて、国債発行や増税により同じく政治家・官僚連中に莫大な予算を配分させることは、これまた「穴の開いたバケツに水を注ぐ」無駄な行為なので反対です。
私は日本の経済問題は、実は政治問題だと考えています。菅民主党が「官僚帝国主義」にメスを入れてくれるなら、それが日本の経済問題に対する最大のソリューションであると考えています。【102】 TAKA 2003/03/15 18:48
そして、なぜ私が「日本の経済問題は、実は政治問題である」と考えるのか?という岡江さんの問い掛けが、本日の「目覚ましShot」のテーマとなった。私は、メッセージNo.102/103で、岡江さんに次のレスを返した。(一部修正あり)
【103】 〃 18:50
なぜ「政治問題」か
ところでご質問の件ですが、「私は日本の経済問題は、実は政治問題だと考えています」というのは、私のHPのコンセプトでもあり、私の考えの根幹をなす部分でもあるので、じっくりご説明したいと思います。なぜ、日本の経済問題が、実は政治問題なのか?
来年度(2003年度)予算を例に取り、国を中心とした金の流れを見ますと、歳入は税収入42兆、国債発行36兆、その他収入3兆の合計81兆円となっています。
この81兆円が国のフトコロに流れ込み、これを財務省主計局が予算として振り分け、毎年のことながらその主計局予算がほとんど修正されることなく国の予算として最終決定されていること、ご承知のとおりであります。
歳出予算は、一般歳出が47兆、国債費17兆、地方交付税等17兆の合計81兆円です。この一般歳出には、27兆円の公務員給与等が含まれていると言われます。ちなみに地方単独の税収入35兆円の中の公務員給与関係費は、なんと23兆円に上ります。
歳入に戻って、国債発行は「将来の税金」とも言われます。現在の税金である税収42兆と将来の税金である国債収入36兆の合わせて78兆円を「税金」として国民と企業から集め、国は国債費17兆を除く61兆円(うち27兆円は公務員給与等として)を市中にばら撒いている勘定になります。
これらの金すべてが支出必然性があって支払われているものであるなら、私は「日本の経済問題は、実は政治問題である」などとは決して言わないでしょう。
これもよく出るテーマですが、日本には1400兆円の個人金融資産があると言われています。国民と企業から集められた78兆円の資金のうち、国債費に支出される17兆円を除く61兆円が国から支出されるに際して、かなりの金額が支出の必然性なく「無駄遣い」として個人あるいは企業にばら撒かれ、その中の少なからぬ金額が個人金融資産として滞留する構図が、毎年積み重ねられてきた。その結果が、個人金融資産1400兆円という数字となって表れている。そう私は推測しています。
私の意見を一口に言えば、国債発行が組み入れられた日本の国家予算とは、国民のフトコロから広く集めた税金の一部を、少数の国民の個人資産に振り替える一種の搾取システムであり、日本の真の構造改革とは、この積年の隠蔽された搾取システムを表に暴き出し機能させなくすることである、と考えております。
国からの歳出にあたって、どのように個人のフトコロに入るのかと言う点に関しましては、毎日の新聞記事をご覧になっていれば既にある程度ご認識であると考え、細かい実例の説明は省略致します。ただ私が言っておきたいのは、中央地方合わせて50兆円の公務員給与関係費が毎年支払われている現実であります。税収が中央地方合わせて77兆円しかないのに、50兆円が公務員に支払われているのです。国債発行額は36兆円です。こんなバカな予算が、どこの国にあるんですか?
官僚も含めた公務員の立場は、公務員法によりガッチリと既得権益に守られています。官僚がどんな悪いことをやろうが、この国家公務員法により、数カ月間10〜20%の給与カットと戒告だ訓告だと毒にも薬にもならないことが最大の処罰とされていることは、狂牛病や外務省プール金等でご高承のことと思います。リストラもなければ、退職金大幅減額も倒産もない公務員は、民間企業に働くサラリーマンに比較して、現在の給与・退職金水準は恵まれ過ぎていると言わざるを得ません。彼らを養っているのは、国民・民間企業が支払う税金です。
これらの公務員の頂点にいる官僚は、裏に隠れて責任を取らずに生き残れることから、表舞台で選挙の試練に立つ政治家より強い立場にあり、さらにOBを政治家に送り込むことで裾野を拡げ、政官業癒着のトップに立ち、実質的に日本を支配していると言って過言ではありません。
小泉首相の特殊法人改革は、上述の歳出面に光を当てた論点であったため、真面目な学者が真面目に考えて良いことだと賛成している面が見受けられますが、実は小泉の本音は、ほんのわずかな改善を見せておいて(私はそれを「小泉10%改革」と称していました)、既得権益層にミツを提供する大元の搾取システムを温存しようとするものであります。
日本経済の特殊性は、その積み上がる国債発行残高と、同じく減らない個人金融資産残高にあると言えます。上記搾取システムを構造改革しない限り、それ以外の政治経済的対策は、俗な言葉で言えば「穴のあいたバケツに水を注ぎ込む」行為であり、いつになっても一杯になることのない「失われた時間」をもたらすだけでしょう。
私のHPのトップにある「三つの宣言」は、日本に真の構造改革をもたらす最低限の前提となる基本的ミッションであります。この「三つの宣言」は、当たり前と言えば当たり前のことばかりで、その当たり前のことが現実に歪められている国際社会の不審船、世界の常識が非常識である日本の異常さを、端的に表わしていると考えております。
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上述のコメントの中で私は、国の一般歳出に含まれる公務員給与等の金額を27兆円と記したが、実は、これはうろ覚えの数字であった。以前に日経新聞にそのような数字が載っていた記憶があり、遡って新聞をひっくり返してみたが見つからず、検証できないまま書いてしまった。
その後、民主党議員のどなたかが国会質問で、国・地方公務員合わせて40数兆円(正確なところは失念した)という数字を挙げていたので、おそらくその数字が正しいのであろうと思うが、やや少な過ぎないか?というのが当時の私の印象であった。
員数比較から言えば、国家公務員数(2002年度末)110万人に対して地方公務員数(2001年度首)317万人と約1対3の比率であり、たとえ待遇、俸給差を加味しても、地方公務員給与関係費23兆円に対し、国家公務員給与等はそれ以下であると推測するのが妥当であった。
財務省のHPから年度一般会計歳出予算を辿って行くと、各省庁所管別科目別内訳の中に職員基本給、諸手当、退職手当等の項目別予定経費が表示されているが、実際には名目は施策遂行のための予算でありながら中味は人件費というものも多いのではなかろうか?補助金名目で、実質は天下り官僚・公務員の給与補填であったりするかもしれない。国家公務員数も、2004年度末で62万人と劇的に減少しているが、中味は独立行政法人等への移行に伴う目くらましに過ぎないようだ。
いずれにせよここでは、民主党議員の提示した40数兆円(大雑把で申し訳ない)という数字を、国・地方合わせて2003年度に支払われた公務員給与関係費として話を進めたい。しかし実のところ、その数字が40数兆円であろうが50兆円であろうが、話の本質にはあまり関係がないと言えるところに、事の本質の持つ重大さが潜んでいるとは言えまいか?
国・地方合わせた税収入77兆円の中から、なんと40数兆円の公務員給与関係費が支払われている。国債発行額36兆円のうち、17兆円が国債費に充てられている。
要するに、国民の税金の5割以上が公務員の給与・退職金等の支払いに消え、国債発行額の5割弱が単に国債の元利償還のための費用に消え、新規に発行された国債残高36兆円が国の長期債務残高に累積されて行く。
これが日本の財政の真実の姿であることに、異論を唱える者はなかろう。
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8月25日の日経朝刊1面が、年末に決定される来年度政府予算案の上限となる「2005年度予算概算要求」の状況を報じた。国の一般会計の総額は、85・5兆円になるとのことだ。
記事の中に、次の文言があった。
『政府は来年度の一般会計を、実質的に2004年度予算(82.1兆円)以下に抑える方針を決めている。財務省は9月からの査定作業で歳出を厳しく抑制し、年末までに3兆円程度を削り込みたい考えだ。』
『過去に発行した国債の償還に加え、長期金利の上昇傾向を踏まえて4年ぶりに想定金利を上げたことから利払い費が増加。国債の元利償還に充てる国債費は今年度予算比15%増の20.2兆円を要求する方針だ。』
私は、HPのJapan Problem/日本の財政赤字 「日本国債の謎」の中で、次のように書いた。
日本経済のすべては「日本国債」に凝縮される。日本国債が政府によって問題なく発行され続けるかぎり、日本経済の抱えるすべての問題は、真の問題には成り得ない。すべての問題は、国債とともに将来に先送りされてしまう。しかし日本政府は、いつまでこの無節操な国債発行の垂れ流しを続けることができるであろうか?答えははっきりしている。そして、その答えこそが、日本経済の真の問題なのだ。
日本国債は、まことに難しい問題である。しかし、すべての日本経済の問題が、この一点に凝縮されており、我われの子供たちが否応なしに背負わなければならない借金である以上、我われ国民は、ここから目を背けることはできない。
日本政府は、すでに「問題なく」国債を発行し得る段階を越えている。現状は、「問題を抱えながら」国債を発行し、無理やり消化し続けている段階と言えよう。
私は、「我われ国民は、ここから目を背けることはできない」と指摘した。ところが世間には、特に小泉政権御用達の「御用学者」「御用キャスター」「御用コメンテーター」「御用編集委員」連中は、「日本は国債を発行し続けても何の問題もない」とか、「日本経済はこれからどんどん回復して行く」とか、「景気が回復して金利が上昇しても、国債の利払いに与える影響はしれている」とか、日本の抱える最重要問題から「国民の目をそらす」べく、「ためにする」情報をメディアを通じて日々垂れ流し続けている。
上述の日経の記事の中で、なぜ政府は、『来年度の一般会計を実質的に2004年度予算(82.1兆円)以下に抑える方針を決めた』のか?財務省が、『9月からの査定作業で歳出を厳しく抑制し、年末までに3兆円程度を削り込む』ことが、日本の景気回復にどのような影響を及ぼすのか?なぜ財務省は、『長期金利の上昇傾向を踏まえて4年ぶりに想定金利を上げた』のか?じっくり考えていただきたい。
なぜ政府は、来年度予算の概算要求額85.5兆円をすんなり容認できないのか?政府はなぜ、回復軌道に乗りかかった日本の景気に水を差すような3兆円の歳出削減をしなければならないのか?なぜ財務省の来年度国債費の要求が、今年度予算費15%増にもなってしまうのか?
これらのことが、日本政府はすでに「問題なく」国債発行を続ける段階を越えてしまったと私が述べた、明確な例証である。
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平成15年度から平成17年度までの国の一般会計当初予算の数値をもとに、これを検証してみよう。平成17年度の税収入等一部項目は、前年度実績を参考にした仮の数値である。
2003(H15)年度 2004(H16)年度 2005(H17)年度
予算 予算 予算(予想)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
歳入 税収入 41.8兆円 41.7兆円 42.0兆円(仮)↑
国債発行 36.4 36.6↑ 39.3↑
その他収入 3.6 3.8 0.8(仮)
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
合計 81.8兆円 82.1兆円 82.1兆円
歳出 一般歳出 47.6兆円 47.6兆円 45.7兆円(仮)↓
国債費 16.8 17.6↑ 20.2↑
地方交付税等 17.4 16.5↓ 16.2↓
その他 0.4
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
合計 81.8兆円 82.1兆円 82.1兆円
2005年度予算一般会計総額は、実質的に前年度予算以下に抑える政府方針が決定している。
上表で明確なのは、歳出面における年々の国債費の増加であり、来年度は2.6兆円もの増加となる。一方、地方交付税等は、「三位一体」改革により年々減少しているが、来年度の減少額はわずか0.3兆円に過ぎない。国債費の増加額と比すれば、その軽重は明白である。
予算総額が前年度と変わらなければ、国債費の増加分が一般歳出の削減圧力となって表面化するのは当然のことだ。一般歳出の削減の意味するところは、言うまでもなく景気へのマイナス効果である。
歳入面に目を転じると、既述の如く、歳出面における国債費の増加分を補填するためもあり、国債発行額が年々増大し、来年度は2.7兆円の増加となっている。税収入は、2003→2004年度がほぼ横這いの後、来年度は景気回復傾向などによる改善を映して若干の上乗せが見込めるが、国債発行の増加分と併せ、「その他収入」の減少により相殺されることとなろう。
結局、来年度の国の予算の本質とは何なんであろうか?
税収入が限られている現状から、予算総額を増やすためには、国債発行を増額するしかない。しかし年々の国債費膨張を反映して、これまた年々膨張する国債発行額が歳入総額82.1兆円のうち39.3兆円を占める現状において、来年度一般会計予算を前年度予算以上に設定することは困難である・・・というのが、政府方針決定の背景である。
予算総額が前年度並を強いられれば、そのしわ寄せは一般歳出の抑制に至る。一般歳出抑制や歳入増加を狙う各種の増税は、当然景気にマイナス効果として働き、これがまたスパイラル的に税収入に対するマイナス効果へと波及する。
結論として言えることは、今後、年々のわが国の一般会計予算は、見るまでもなく形の予想がつくということだ。
国債費の増加は年々加速し、それは結果として国債発行額の膨張と一般歳出の抑制効果となって波及するということだ。
「日本の景気が回復する」ことの意味を考えると、まず第一に、景気回復に伴う市場金利の上昇が国債費の増加に波及し、それが一般歳出の抑制効果をもたらし、結果として景気を冷やす方向へ働くことがあげられる。
第二に、国・地方公務員給与関係費が国・地方合わせた税収入の5割超を占める現実は、民間景気が改善し民間給与所得者の給与水準が上がれば、それにスライドして上昇する公務員給与関係費が国債発行の増加を通じて一般歳出の抑制効果をもたらし、結果としてこれまた景気を冷やす方向へ働くことがあげられる。
私が、「日本経済のすべては日本国債に凝縮される』と書いたのは、そういう意味である。
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8月28日の日経新聞「社説」に、珍しく「手厳しい」正論が述べられていた。
『このままだと遅かれ早かれ財政は破綻し、金利上昇などを通じ経済に深刻な打撃を及ぼす。(略)
内閣府は2013年度に財政の基礎的収支を黒字にできるという試算を出した。「過去の借金の元利支払いを除く支出の部分は借金に頼らずに賄える」という財政正常化の第一歩に過ぎないが、その実現は不可能という見方が政府内部でも多い。試算は名目成長率が4%近くまで上昇し続けるなど数々の非現実的な前提に基づいているからだ。
大和総研の試算では、基礎収支均衡に努めるとしても、2010年には国債と地方債の利払いだけで税収の25%を費やす。この比率は過去最高で、その後も上昇する。借金が雪だるま式に増えて財政が破綻する恐れは限りなく高まっている。』
9月2日の日経朝刊5面のコラム「潮目変わる予算編成(中)」の文中に、次の興味深い、ある意味で私が常に探し求めている内容の文章を発見した。
『三菱総合研究所の後藤康雄主任研究員の試算では、金利が1%上昇すると、利払い費は最大で年3兆25百億円膨らむ。逆回転の予感を誰しもが共有し始めた今、国債費の増加が年金給付や公共事業などの政策経費に影響を与える恐れが出ている。
「景気があまり良くなり過ぎるのも困りものかもしれない」。財務省幹部の心中は複雑だ。長期金利が景気回復を反映しているのであれば税収も増えるはずだが、金利上昇に伴う国債費の伸びを相殺できるか読み切れないからだ。
2003年度の国の一般会計税収は、43兆2千億円と目標額を1兆5千億円上回った。だが主税局は景気が1997年並み(名目GNP520兆円)に回復しても、「現行の税制では税収は45〜46兆円程度がせいぜい」と試算する。国債費の膨張よりも税収回復が鈍い可能性があるだけに、財務省は長期金利の動向に神経をとがらせる。』
「景気があまり良くなり過ぎるのも困りものかもしれない」。だから「景気をあまり良くしたくない」・・・これが財務省の本音であり、彼らがバブル崩壊以降の数々の景気回復局面の実態経済で実行してきた政策の背後にある信念に他ならない。財務省幹部の心中は、複雑でも何でもない。彼らは、確信犯なのだ。
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で、なぜ私が「日本の経済問題は、実は政治問題である」と考えるのか?・・・に焦点を戻そう。
もう既に述べたことではあるが、国債発行が組み入れられた日本の国家予算そのものが、国民のフトコロから広く集めた税金の一部を、少数の国民の個人資産に振り替える一種の搾取システムとなっている、ということだ。
「無責任」な官僚・政治家によって、恣意的構造的に国民の税金が「無駄遣い」され、「国債発行」という錦の御旗ですべてが子供・孫の世代に先送りされてしまう経済システム。その一種の搾取システムこそ、日本の抱える深刻な経済問題の隠された根源なのである。
国民の税金の「無駄遣い」を摘発し、官僚・政治家の「無責任」を糺すこと。それはまさに「政治問題」であり、それを実行することが、日本の経済問題に対する唯一無二のソリューションなのである。
「構造改革」をお経のように唱える(これは小泉改造内閣で首相補佐官に任命され再び政治の表舞台に復活したエロ拓こと山崎拓・元自民党幹事長の言葉であるが)だけで、小泉首相が実際にやったことと言えば、統一教会施設に住む愛人女性のもとへ夜這いした一件で、東京地裁裁判長から「政治家としての適格性」を疑われる判決を受けたその山崎氏の首相補佐官任命であり、外務省プール金事件で「責任」を問われなければならない「更迭」されたはずの野上義二・元外務次官の英国大使への昇格承認であり、これまた狂牛病問題で「責任」を問われるべきであった武部勤・元農水相の自民党幹事長任命やらであった。
今般の内閣改造人事後の記者会見の席上、自らの外交実績を得々と語るその言葉の中に、日米同盟をより強固にすることで国際社会での発言力がより増したとの自己満足表明はあったが、遂に二度に渡る訪朝であれほど国民の支持率稼ぎのパフォーマンスに利用した北朝鮮外交については、一言の言及もなかったという手前勝手な「無責任」首相・小泉純一郎に、国民の税金の「無駄遣い」を摘発し、官僚・政治家の「無責任」を糺すことなど、できるわけがないではないか。
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つい先頃、「国民年金保険料の徴収作業員が使用する金銭登録機をめぐる社会保険庁の汚職事件が話題となった。2004年度一般会計予算における一般歳出47.6兆円のうち、社会保障費は19.8兆円というダントツのシェアを占めている。
そして件(くだん)の「汚職まみれ」社会保険庁は、来年度予算の概算要求で年金関係書類の郵送費など「事務費」を、今年度予算より8%(105億円)多い1,368億円計上するそうだ。8月25日の日経夕刊2面に、次の記事が掲載されていた。
『法律改正に伴うシステム開発経費がかさみ、職員宿舎建て替え中止など節約効果を打ち消す。同庁は財源を保険料から税金に戻す意向だが、総額が膨らめば「無駄遣い」批判が強まる可能性もある。
社保庁事務費は郵送費やシステム経費のほか、職員の宿舎建設、幹部の車代や交際費にも充てられている。今年度は1,263億円、そのうち医療を除く年金関係で1,079億円。事務費は1998年度から保険料で賄っている。
年金改革法を審議した先の通常国会では、「事務費は保険料の無駄遣いだ」との批判が集中。これを受けて社保庁は財源を再び税金にするよう財務省に求めており、年末に向けて調整する。ただ税金で賄うことになれば、その分だけ国債発行が増える結果になる。』
読者の皆さん、わかりますか?社保庁はこれまで事務費の財源を保険料で賄ってきたが、先の通常国会で「事務費は保険料の無駄遣いだ」との批判が集中したため、来年度から予算の概算要求により税金で賄うべく財務省に求めているが、認められなければ再び保険料で賄うつもりだ・・・というお話らしい。で、その事務費の内訳には、幹部の車代や交際費が含まれている・・・ということらしい。
こんな社保庁が、カワグチ技研と巨額の「随意契約」を取り交わして国民年金保険料の「無駄遣い」をしていた。最終的に国民保険の赤字は国民が負担する結果となる。
国民の税金と将来の国民の税金である国債発行による国の一般会計歳入予算は、国債費、地方交付税等を除きこの社会保険庁を含めたどこも似たり寄ったりの省庁によって一般歳出として支出される。
その中にどれほどの「無駄遣い」が存在するか、想像するだに激しい憤りを感ずる。
「無責任」首相とその仲間の政治家・官僚どもが、その「無駄遣い」を助長している。
日本の経済問題は、実は政治問題なのだ。
「無責任」と「無駄遣い」を放置して何を語っても何をしても、それは「穴の開いたバケツに水を注ぐ」だけの単に「失われた時間」を積み重ねる無駄な行為に過ぎないことを、日本の国民はよくよく認識すべきだ。
<ご参考>
山崎拓・元自民党幹事長に関しては Today’s目覚ましShot/「毒まんじゅう総裁選」
武部勤・元農水相に関しては Japan Problem/行政の責任を問う「責任のとり方」
野上義二・元外務次官に関しては Today’s目覚ましShot/「たかが言葉、されど言葉」
(2004/09/30)
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