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【2002/11/30】
コレダケハイワセテ!
Today's 目覚まし Shot
「田中均」と「安倍晋三」
外務省の田中均・アジア大洋州局長は、小泉首相と同じくらい嫌いだ。
安倍晋三官房副長官は、外見も喋り方もソフトで、けっこう印象は良い。問題は中味だ。
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11月29日、北朝鮮が28日、曽我ひとみさんの夫である元米兵のチャールズ・ジェンキンスさん(62)が、「過労のため体調が悪くなり、入院した」と、北京の日本大使館を通じて外務省に伝えてきたとの報道が一斉に流れた。
この報告を受けた安倍官房副長官は同28日、「日本にはいい病院があるから、治療のためジェンキンス氏の来日を認めるよう、(北朝鮮側に)要求するように」と、外務省に指示した。
この安倍官房副長官の指示をめぐって当初、同氏と拒否の意向を示した外務省とが対立していたことが、29日の読売朝刊4面で明らかとなった。
安倍官房副長官の秘書官を通じて指示を受けた外務省の田中均・アジア大洋州局長は、「そのようなことは北朝鮮に言えない」と拒否し、川口順子外相も「そのような要求はしない方がいい」と、難色を示したという。
さらに安倍氏が電話で、「北朝鮮にしっかり要求すべきだ。何もしないままではだめだ」と再度指示したところ、田中局長も了承し、北京大使館を通じて北朝鮮側にジェンキンス氏の来日を求めたという。
田中局長はその後、「要求はしたが、北朝鮮から回答はなかった」と、電話で安倍氏に説明したそうだ。
川口外相は29日午前の閣議後の記者会見で、体調を崩し入院したと連絡があった北朝鮮による拉致被害者の曽我ひとみさんの夫、ジェンキンス氏について、日本の病院での治療のため来日させるよう、北朝鮮側に申し入れたことを明らかにした。
外相は、「ひとみさんは具体的なことを知りたいと言っている。その上で日本へ帰ってきて治療をという気持ちのようなので、気持ちに沿う形で対応をしていく。北朝鮮側に提案をしている」と述べた。北朝鮮側からの返事はまだないという。
川口外相は、曽我ひとみさんの「・・気持ちのようなので、気持ちに沿う形で・・」と、北朝鮮に対するジェンキンス氏の治療のための来日要求を、曽我さんが求めたかの如くに外務省として公式発表している。汚すぎる。曽我さんの一挙手一投足を追うメディアの過剰とも思える報道から、曽我さんが何を言い、何を言わなかったか、私は知っている。
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田中均局長の肩など持ちたくない。しかし、この辺が、安倍官房副長官の限界かな、という気がする。
つい数日前、『ラムズフェルド米国防長官は(ワシントン現地時間)26日の記者会見で、北朝鮮に亡命した元米兵のジェンキンスさんの取り扱いについて、「裁判案件だ」などと述べ、司法手続きの対象になるとの見解を示した。軍法会議での訴追は不可避との見方を示唆したものとみられる。国防長官がこの問題に言及したのは初めて』とのワシントン春原剛記者の特派員電が、27日付日経夕刊2面に報じられたばかりの時である。
このラムズフェルド発言を、安倍官房副長官が知らぬはずはあるまい。
軍法会議に訴追されれば、1965年に自らの意思で韓国駐留米軍を脱走し入北したジェンキンス元軍曹としての過去の行動から、有罪とされることは決定的である。
残る可能性は、政治的考慮から恩赦があるかどうかだが、それはいずれにせよ、裁判後の話だ。
ジェンキンス氏の身柄が日本へ移送されれば、米国政府から、「退院次第、米国に引き渡すように」との要請が日本政府になされるであろうことは、火を見るより明らかである。ラムズフェルド国防長官が言明した以上、この点に関し、米国の妥協はない。
それに対し、安倍官房副長官はどう応えるのか?ジェンキンスさんを、米国に差し出さないで済むのか?
私は、安倍官房副長官が、「日本にはいい病院があるから、治療のためジェンキンス氏の来日を認めるように」と言ったのは、北朝鮮側が絶対帰さないと確信していたからであろうと思う。
だからと言って、安倍氏は、北朝鮮に対し何を言っても、何の差し障りもないのか?
安倍官房副長官や、外務省、日本政府には、何もないであろうとは思う。しかし、曽我ひとみさんには、どうだろうか?
北朝鮮が、ジェンキンスさんが入院したとわざわざ日本に通知してきた真意は、何だろうか?
ジェンキンスさんは、すでに62才である。日本で62才といえばまだまだ若いが、北朝鮮ではかなり身体に負担がかかっている年令と推測される。いつジェンキンスさんの身体に、何事かが起きてもおかしくはない年令だと、私は思う。
”母親は二度と帰ってこないのではないか”という不安におののく子供二人を抱えたジェンキンスさんの心労は、かなりのものがあろうと推測される。
日本からの経済支援欲しさに、なりふり構わぬ姿勢で日朝交渉に臨んだ北朝鮮側の立場に立って見れば、もし日本に黙ってジェンキンスさんの身柄に何事かがあれば、彼らにとって取り返しのつかないことになるとの思いがあってもおかしくはない。
彼らが日本側にジェンキンスさんの入院を連絡してきた第一の理由は、おそらくそのヘッジにあると私は推測する。
もちろん、北が企んだ演出だという見方もある。そうかもしれない。しかし、もしそうであったとしても、そうでなかったとしても、北のそのような連絡に対し、曽我ひとみさんがどのような反応を示すかを、北朝鮮はじっくり見守っているに違いない。
政府関係者の言として、「北朝鮮による揺さぶりではないか」などとの報道もあり、既述のとおり、川口外相は、「ひとみさんは日本へ帰ってきて治療をという気持ちのようなので、気持ちに沿う形で対応をしていく」と記者会見で公式発言し、あたかも曽我さんの希望によって、ジェンキンスさんの治療のための来日を北朝鮮側に要求したような言い方をしている。
曽我さんはまたもや日本政府と北朝鮮の間に挟まって、その身を引き裂かれるような思いをしているであろう。
安倍官房副長官は28日夕、東京滞在中の曽我ひとみさんと会った際、ジェンキンスさん入院の報を伝えた。このとき、曽我さんは「まだ(詳細は)わからないですよね」と冷静に対応したとの記事が29日のメディアで流された。
このときの対応が自分の本当の気持ちを表現できていなかったという思いがあったのかどうか、翌29日、4日間の東京滞在を終えた曽我ひとみさんは、故郷の佐渡島真野町へ帰郷するにあたって都内のホテルで記者会見し、次のように語った。
ジェンキンスさんの入院について、「まだ正確な情報はないが、政府を信じてお任せしている」。
永住帰国については、「私としては佐渡で暮らしたいが、向こうの家族に会わないと、後のことはわからない」。
日本政府に同調するような言い方をすれば、たとえ北へ帰って家族が一緒に暮らせるようになっても、その後の曽我さん一家の生活に、北朝鮮によるの何らかの害が及ぶかもしれない危惧がある。
一方、この日本で、北朝鮮側にいいように言うこともできないことも、もちろんだ。
川口外相は、あたかも曽我さんの意志に基づき、ジェンキンスさんの来日治療を北朝鮮に要請したような発言をしたが、曽我ひとみさんの「政府を信じてお任せしている」との言葉のどこに、悲劇的な運命を生き抜くひとみさんの意思なり希望なりが見られるであろうか?
そんな外務省と政府を、「信じてお任せしている」という以外に術(すべ)のない曽我ひとみさんを、私は日本国民の一人としてほんの少しでも応援してあげたい気持ちで一杯だ。
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昨29日夜のTBS番組”筑紫哲也NEWS23”の中で、ジェンキンスさんが入院中の平壌市内の親善病院における共同通信記者によるインタビューの模様が放映された。曽我ひとみさんも、食い入るように見ていたに違いない。
このインタビューの内容を、どう捉えるかは各人におまかせしたい。
そのインタビューの中で、「日本で治療してはどうか?」との共同通信記者の質問に、ジェンキンスさんは、こう答えた。
「残念だが、私は日本へ行けない。行ったら、(米当局に)直ぐ逮捕される。」
先日の「週間金曜日」のインタビューでは、「あと2年したら時効(40年)になるから、そうなれば日本に行けるかもしれない」と、ジェンキンスさんは語っていた。
一方、ラムズフェルド米国防長官は、既述の記者会見で脱走の時効について質問され、「私は知らない」と答えた。
安倍晋三官房副長官は、過去にも、言わずもがなのことを言い過ぎる政治家であった。今回も、何故そのような言わずもがなのことを言うのか?これ以上、曽我さんを苦しめるな!
曽我さんは、記者、国民注視の目前で、「夫が心配でたまらない。直ぐにも会いに行きたい」と泣き崩れることができようか?
29日午前、曽我ひとみさんは内閣不を訪れて中山恭子内閣官房参与に面会し、「元気でいるのか?毎日学校に通って勉強してください。早く会いたい」という朝鮮語の手紙とともに、ジェンキンスさんと二人の娘の家族3人分のコートとセーターを、外務省ルートで北朝鮮に届けてくれるよう託した。
ひとみさんの娘達の通う学校で教える勉強には、反日教育も大きな比重を占めている。
手紙は朝鮮語で書かれている。ひとみさんが夫と娘2人に買ったコートとセーターの代金の一部には、日本の国民からの善意の支援金が含まれているかもしれない。
もういい加減、この薄倖の日本女性の人生を、国家が外交交渉のカードとして”モノ”のように扱うのは、やめたらどうか?
一人の”モノ”ではなく、一人の”人間”として、この悲劇の女性、曽我ひとみさん本人の意思と希望をかなえてあげたらどうだろうか?
日本国民の皆さん、たとえ曽我さんの娘さんが北朝鮮の学校に通って反日教育を受けていたとしても、曽我ひとみさんが娘さんに託した「元気でいるのか?毎日学校に通って勉強してください」という言葉に込められた娘さんへの悲痛な愛情の叫びを、聞き取ることができるでしょう?
皆さんの支援金が、仮に、愛情と信頼で結ばれた家族の絆を引き裂かれた曽我さんの家族の一員である夫と娘さんへのコートとセーターの代金の一部となったとしても、何か問題がありますか?曽我さんの夫と娘さんに、何かの罪があるのでしょうか?
北朝鮮による「拉致」は、もちろん金日成、金正日による独裁国家の国家犯罪である。
しかし、拉致された後、24年間を彼の国で生きてきた拉致被害者のうちの「生存者」に関しては、日本政府は、拉致の国家犯罪の部分は当面ペンディングとし、拉致被害者本人の希望と幸福に焦点をあてた人権外交に徹してみてはどうであろうか?
国家犯罪としての拉致問題は、北朝鮮が死亡したとする8人と、その他の拉致されたのではないかと疑われる人々に関する交渉の中で、十分に糾弾できると考える。
日本政府は、ケンカするポイントを間違えているのではないか?それが、日朝間の拉致問題に関する私の見解である。
北朝鮮の独裁政権にとって拉致問題は、日本から経済支援を受けるための大事な交渉カードだ。
一方、日本政府としては、北朝鮮の核開発問題が片付かない限り、国交正常化や経済支援はあり得ない。
ということは、米朝間における核開発問題の合意が成立しない限り、日朝間の拉致問題の解決は起こり得ないという結論になる。米国の出方次第ということだ。
帰国中の拉致被害者の方々は、それを待てるであろうか?
その間に、曽我さんの夫であるジェンキンスさんに不幸があり、彼の厳しい生活環境の中で22年間結婚生活を送ってきた夫と、ひとみさんが再び生きて会うことができないというような事態が起きたとしたら、ひとみさんの心中は如何ばかりであろうか?
そのような仮定の話で、拉致被害者の不安心理を煽ることは、もっての外だ、という考えの方も大勢おられるであろう。
曽我ひとみさんは、夜一人になってフトンの中に入ってから、声を押し殺して泣き崩れているに違いない。どうしても頭から払いきれない、そういう万が一の不幸な出来事を思い浮かべながら。
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私はいつも、この疑問に還って来る。小泉首相は、北朝鮮の核開発継続と核兵器保有の可能性をブッシュ米大統領から事前に示唆されていたにもかかわらず、何しに訪朝したのであろうか?
曽我ひとみさんの名前は、日本政府が北朝鮮に安否情報を要求した8件11人の中には含まれていなかった。
そして、「日朝平壌宣言」を裏交渉でまとめた田中均・アジア大洋州局長は、どうしようもない売国官僚だ。
しかし、安倍官房副長官とて、中味は、まだまだ青臭さの残る傲慢な政治家だ。
(2002/11/30)
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