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【2002/05/26】
コレダケハイワセテ!
Today's Shot
小学校で留年しないための
「小泉語」の復習
国語の時間
5月25日読売新聞夕刊第1面、コラム「眼」より。
『最近、小泉首相のマスコミ批判が目立つ。
首相のマスコミ批判は、一日2回程度行う記者団とのインタビューで飛び出すことが多い。
最近は、亡命者連行事件、持論の郵政事業民営化をめぐる報道ぶりに矛先を向けている。
質問に答える表情も硬めで、素っ気ない返事も少なくない。
20日昼の首相官邸での番記者とのやりとりでは、
記者「なぜ支持率が下がっていると思いますか?」
首相「不祥事も多いし。改革が進んでいるのに、見ていないマスコミの報道が多いでしょう。それが影響していると思います。」記者「中国瀋陽の亡命者連行事件で、5人の出国に関与することを断念したのですか?」
首相「あることないこと報道されてますが、惑わされないように。」
都内で14日に開かれた評論家の竹村健一氏のマスコミ生活50周年記念パーティーでは、
「マスコミは敵と味方を分けたがる。私と自民党をけんかさせたがる」とマスコミ批判を展開する場面もあった。
23日、首相官邸で記者団に、
「正確に私の発言を報道してもらいたい。
悪意に取ると(亡命者連行事件での5人の中国出国が)”あいまい決着”という表現になるんだろう。
よく勉強してもらえばわかる。」
余談だが、この読売の「亡命者連行事件」というネーミングは、いかにも読売らしい作為に満ちていて笑わせられる。
だいたい外務省は最初から最後まで、北朝鮮からの脱出者5人家族を亡命者扱いしたことはない。
連行と言えば連行されたに違いないが、中国側に言わせれば「不審者取押え」であったろう。
「亡命者連行」事件と「不審者取押え」事件では、読者の印象が正反対といっていいほど違ってくると思うが、そこが読売の狙いに違いない。
ちなみに日経と朝日は、「瀋陽総領事館事件」と呼んでいる。
毎日新聞は、「日本総領事館駆け込み事件」と呼び、右偏向のキツイ産経は、読売と同じ「亡命者連行事件」である。
面白いですね。
それはそれとして、小泉首相は「よく勉強してもらえばわかる」と見栄を切った。
さあみんな、それじゃあよく勉強して小泉首相の鼻をあかしてやろうじゃないか。「小泉語」をな。
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5月17日夜、小泉首相は首相官邸で記者団の質問に答え次のように語り、瀋陽総領事館事件に関する民主党の現地調査団の活動・発表をめぐって、強い不快感を表明したという。
「日本側の非をあげつらうのは、あまりにも自虐的だ。
中国側に抗議して大事な交渉をしている立場もよく考えてほしい。
中国がそんなにいいのか。」
安倍副官房長官も同日夜の民放テレビ番組で、
「中国側の拡声器になっているだけではないか。
中国も(調査団を)利用しようと思うだろうし、少し考えたらどうか」
と語り、民主党の対応は国益を損なうとの認識を示した。
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民主党の鳩山由紀夫代表は18日夜、島根県隠岐島で講演し、中国の瀋陽総領事館事件に関する民主党の調査を小泉首相が「あまりに自虐主義」と批判したことについて、
「政治家には真実を知らせる責任があり、国民には知る権利がある。
それをなぜ自虐というのか。小泉首相の正体をそこに見た」と強く反発した。
(日経新聞2002年5月19日朝刊2面)
翌19日には鳥取市での街頭演説で、
「真実を国民に知ってもらうのが我われの役割だ。
多少日本が傷ついても、それで国際的信用を増す方が大事だ」と反論した。
菅直人同党幹事長も都内で記者団に、
「かっての大本営発表のようで、都合の悪いことは全部隠しているかのようだ。
民主党の調査を否定するようなことがあれば、民主主義を破壊することだ。
小泉首相は、謝罪して撤回すべきだ」と語った。
(アサヒ・コム 2002・05・19)
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同日、菅幹事長は同氏のホームページで、次のように語っている。
■ 総理の「自虐」発言
Date: 2002-05-19 (Sun) 小泉総理が民主党の調査を「自虐的」と言った発言には、怒りを通り越してレベルの低さにびっくり。官僚任せの調査では不十分と考え、瀋陽の総領事館に海江田、中川両代議士を送った。日本の副領事や中国関係者の双方から話を聞いた結果を明らかにし、川口外務大臣もその後の調査で事実と認めた。それなのに調査で分かった事実が日本政府に都合が悪いからと言って、調査自体を「自虐的」とか中国の拡声器というのはわざと話をすりかえる典型的デマゴギー。総理だけでなく安部副長官や山崎幹事長までが同趣旨のことを言っているのは自分たちの失敗を覆い隠すための意図がすいて見える。小泉総理の「自虐」発言はノモンハンやミッドウエーでの大敗を大勝利とした大本営発表を鵜呑みにしろと言い、疑問を呈するのは「非国民」と言っているように聞こえる。こんな考えで個人情報保護法や有事立法のメデイア規制をやられたらたまったものではない。小泉総理は民主主義国の総理としては失格。
さらに菅幹事長は21日、党代議士会でも発言し、現地に調査に赴いた中川正春、海江田万里両議員が領事館側、中国側の双方からの聴取によって事実関係をしっかり確認した結果として、外務省の調査には含まれていなかった問題が明らかになったのだとし、
「しっかりした調査をしなかった政府にこそ、最大の責任がある。
そして、そうした政府の間違いを提示するのが、議会の責任でもある」
と指摘し、筋違いの非難を行った首相(「自虐主義」)と官房長官(「中国の拡声器」)に対し、発言の撤回と謝罪を求めていく意向を明らかにした。
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21日午前の参院外交防衛委員会では、民主党の斎藤つよし議員が、民主党調査団を「中国の拡声器だ」と批判した安倍晋三官房副長官に、発言撤回を求めた。
安倍副長官は、「中国の主張が外に出ていないのを(民主党が)伝えたことを言ったつもりだ」と反論していたが、結局、
「中国側だけではなく、さまざまなソースから今回の調査をされたことは承知している。
これを踏まえた上で、表現は適切さを欠いた」と述べ、発言を撤回した。
読者の皆さん、民主党・斎藤つよし議員のこと覚えていますか?
参院予算委員会で、「小泉首相の”涙は女の武器”発言をどう思うか?」と、小泉内閣4人の女性閣僚に感想を質問した人物です。
当初私は、彼のこの質問には異和感があったのですが、その後、時を経るに従って、この質問は実に適切で味わいのある質問であったかと感じ入っています。
政治は「人」です。閣僚がどのような考えを持った人物か知ることは、その閣僚の政治行動を知る上で、もっとも大切な要素の一つであることは、間違いありません。
「私は素晴らしい男性の前で涙を流して、”それは女性の武器だ”と一度言われてみたい」と、小泉首相に女の媚びを売るような発言をした川口外相のその後の行動を、端なくも彼女の感想がそのすべてーーとまでは言わないが、大きな部分を暗示していたことを証明している。
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さあ、残るは、「姑息」「頑固」「無責任」「冷血」のミレニアム・オサワガセ男「小泉純一郎」首相である。
この男はどうしたか?・・・というと、
同日、首相官邸で記者団の質問に答え、「自虐主義」発言の撤回を民主党から求められていることに関して、
「人の批判はしていいけども、自分が批判されると怒るというのはおかしい。
政治家というのは、批判したりされたり自由だ。
自分の気に食わないことを言ったら批判するという方がおかしい」
と語り、発言撤回については、「しない」と断言した。
困ったもんだよ、この男が日本国の「首相」とは!トホホホ・・・。
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この口から先に生まれてきたような小泉首相に、瀋陽総領事館事件の当の民主党調査団の一人であった民主党・海江田万里衆議院議員が、22日の衆院予算委員会で挑戦した。
海江田議員:「我われは、中国側、日本側双方に対する事実関係の確認を含め、14時間かけて調査を行った。どこが”自虐的”なのか?中国に行ったこと自体なのか?」
小泉首相:「交渉中に日本の非をあげつらうのは、どうか。全体の感想だ。」
海江田議員:「昨日の委員会質問で、福田官房長官が民主党の調査を高く評価しているし、参議院でも安倍官房副長官が”中国の拡声器”発言を撤回している。」
小泉首相:「日本側の立場も考えてもらいたい。あまり外務省の非ばかりをあげつらうのはどうか。」
海江田議員:「政府を信頼しろ、付いて来い、では発言の自由を押しつぶそうとしていることになる。具体的にどこが”自虐的”なのか?」
小泉首相:「発言が気に入らないから撤回せよ、というのも気に入らない。それこそ言論統制。日本の言い分が間違っているような言い方はどうか。中国側が正しいという印象を与える」
海江田氏は20分間にわたって撤回要求を続けたが、小泉首相は譲らず、最後に、
「私がどう考えても、どう思ってもいいでしょう。表現の自由だ」
と開き直った。
トホホホホホホホ・・・・・・・・・・!
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小泉首相の「民主党調査団は”自虐主義”」発言の内容は、次のようであった。
「日本側の非をあげつらうのは、あまりにも自虐的だ。
中国側に抗議して大事な交渉をしている立場もよく考えてほしい。
中国がそんなにいいのか。」
さあ、「小泉語」の復習の時間ですよ。
「小泉語」は難しいですからね。
海江田議員も粘りましたが、シッポを掴むところまではいけませんでしたね。
もっともシッポを掴むところまではいかなくとも、国民は国会中継の映像を見て、小泉首相の「詭弁」には十分気がついたはずですから、意義のある質問であったことは間違いないですね。
しかし小泉首相本人は、意外と自己満足していたりして・・・。コワイですね。自己チュウは。
ですからやはり、ここはビシッと、「小泉語」の”詭弁”を指摘して、ひと泡吹かせてやりたかったですね。
まず、「小泉語」の最大ポイントはどこにあるでしょう?
皆さん、気づいていますか?
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上記の小泉首相の発言は、三つのセンテンスからできています。
この中で、「小泉語」において常に最大の役割を担っているのが、当然、最初のセンテンスであり、しかもその最初のフレーズにあります。
最初のセンテンスはこうです。
「日本側の非をあげつらうのは、あまりにも自虐的だ。」
「小泉語」の最大特徴は、この最初のフレーズ、上記の場合で言えば、「日本側の非をあげつらうのは」の中にあります。
たいがいの聞き手は、ここですでに小泉マジック、小泉催眠術の術中にはまってしまう。
小泉首相は、「日本側の”非”」という。
読者の皆さん、民主党調査団が調査して発表したことは、「日本側の”非”」なんでしょうか?
常識ある人間は、普通、このような会話のスタートは、決してしません。
会話の相手が、”非”だと思っていない事柄を、いきなり会話の初めにその相手にぶつけるものでしょうか?
当然、相手は反発してきます。
失礼な話ですよね?いきなり相手の反発することから会話を始めるんですから。
常識ある大人、子供はさらに純真ですから、要するにたいがいの普通の人々は、このような言い方で会話を始めたりしません。
これは、一種の先制パンチです。
普通の人々は、このような「もの言い」で会話を始めたりしませんが、実は、世の中にこのようなやり方を好んでする人種がいるんです。
最近、電車の中とかホームでも、よくケンカがありますね。
常識ある人間は、たとえ相手の態度がどんなにムカツイても、自分から先に手を出すことは避けようとします。
しかし皆さん、ケンカの極意は、先制攻撃にあります。
新聞に時どき記事が載ってますね。
電車の中のケンカで、ホームに到着する間際に先制の顔面一発パンチを決めておいて、さっと降りてホームの雑踏の中へ消えてしまうケンカ巧者の記事が。
ケンカを職業にしているヤクザさんの業界では、ケンカをするなら先制攻撃が常識です。
先制攻撃が、ケンカに勝つ最善の早道なのです。
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ご理解いただけたであろうか?
小泉首相の会話テクニックは、常識ある大人のそれではなく、実は、ヤクザの世界においては常識のケンカ・テクニックと同種のものなのである。
一般市民は、突然相手から先制一発パンチを食らわされたら、立ち直れませんね?
同様に、社会の一般常識にはない会話の始まりでの先制一発”口”撃をかまされた相手は、立ち直る余裕もなく、あれよあれよと言う間に小泉首相から次々と繰り出される”口”撃をまともに食らって、気がついたときは会話は終わって、小泉首相がリング中央で観客に手を振っていたという状況が出現してしまうのである。
「日本側の非をあげつらうのは」という先制パンチに続けて、小泉首相が、「あまりにも自虐的だ」という言葉を続けたとき、聞き手は、「自虐的だ」という言葉にさほど違和感を感じなくなってしまう。
なぜなら、「非をあげつらうのは、あまりにも自虐的だ」となり、決しておかしい文脈とはならない。
社会の常識では、会話のとっぱしに相手の考えや感情を真っ向から否定する言葉から話し始める人間は稀なので、この時点でノーガードになってしまっている聞き手には、小泉首相の最初のフレーズの”非”がおかしいと感じる余裕はまったくない。
次に小泉首相に、「中国側に抗議して大事な交渉をしている立場もよく考えてほしい」と言われて、それもそうかなと思ってしまう。
最後に、「中国がそんなにいいのか」と言われても、始めの「非をあげつらうのは、あまりにも自虐的だ」の言葉と、「中国側に抗議して大事な交渉をしている立場もよく考えてほしい」との小泉首相の言葉が頭に引っ掛かって、「中国がそんなにいいのか」の非難にも、「いや、そんなことはないんだが」とでもうっかり言い訳しそうになってしまう。
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しかしよく考えると、これほど失礼な、公党たる民主党をバカにした言葉はないのではないであろうか?
「中国がそんなにいいのか」。
日本人、まして国民から選ばれ付託を受けた国会議員の集まりである民主党の公式調査団に対して、「中国がそんなにいいのか」はないだろう。
誰に対してモノを言っているつもりなんだ?
この言葉は、単に「私がどう考えても、どう思ってもいいでしょう。表現の自由だ」という程度を超えた問題である。
これは、公党たる民主党を侮辱する言葉だ。
それに「自虐的だ」がある。
一人の人間が誰かから、「あなたは自虐的だ」と言われたら、どう対応するであろうか?
それは明らかに侮辱的な言葉である。
冗談で済ませられる場合もあれば、済ませられない場合もある。時と場合だ。
小泉首相の発言の中では、自ら勝手に民主党の調査を捉えて「日本側の非をあげつらう」ものと決めつけ、だから「自虐的だ」とまさに自作自演である。
あげくに「中国がそんなにいいのか」と侮蔑的な捨て台詞を吐いている。
これは、冗談では済ませられない時と場合だ。
菅直人幹事長をはじめ、民主党の海江田万里衆院議員、斎藤つよし参院議員が国会で小泉首相に「謝罪と撤回」を迫ったのは、当然過ぎる当然の行為であった。
今日の授業のまとめ![]()
外交は、国益がかかる問題だから節度が求められる、という意見がある。
まさに国益がかかっているからこそ、正確な「事実」認識に基づいて交渉しなければならない。
民主党の調査団は、その正確な事実を調査しに現地瀋陽へ出向いた。
その「事実」に対して、小泉首相は「日本側の非」と言う。
なぜ正確な事実が、「日本側の非」となるのか?
なぜ調査の結果わかった正確な事実の発表が、「日本側の非をあげつらう」ことになるのか?
なぜ正確な事実の発表が、「自虐的」なのか?
なぜ不正確な情報を元に、「中国側に抗議して大事な交渉をしている(自民党の)立場」を、よく考えねばならないのか?
なぜ正確な事実の発表が、「中国がそんなにいいのか」という侮蔑的発言になるのか?
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すべての原因は、常識ある大人では考えられない、会話のとっぱしに「日本側の”非”をあげつらうのは」という勝手で非常識なフレーズを持ってきた、小泉純一郎首相の「ヤクザのケンカ話法」にある。
「小泉語」とは、ヤクザのケンカ話法である。
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昨年の7月28日の日経新聞夕刊2面が、次の記事を伝えた。
『小泉首相は28日、札幌市内の街頭演説で、
「小中学校では基礎的なものをちゃんとわかってから進級させる。
わからない子に徹底的にわかるように教える習熟度別クラス編成を進めるようにしていく」と述べた。
これは小中学校での学年を超えた習熟度別学級制の導入を推進する考えを示したものといえ、首相の言ったとおりなら小中学校でも留年がありえることになる。』
さあ、みんな、小泉首相なんかに負けるなよ!
小学校で留年させられないようにな!
バッチリ「小泉語」の復習をやったから、もう大丈夫!
今日の授業は、これで終わり。
(2002/05/26)
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