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 「珍社会理論について」 
 ーー企業国家形成の可能性ーー 

6.まとめ―今後の展望―

この文章では「(珍社会理論に出てくる)企業国家とは何か」「もし企業国家が形成されるとしたら、どのようなシナリオで形成され得るか」を主要なテーマにしてきました。これを論述するにあたり、おおむね以下のようにして論を展開していきました。

まず「1.経団連と珍社会理論」では企業の集まりなのに政党のような活動をする経団連の例を挙げ、企業が国家や政党のような政治的な存在になりうることを指摘しました。

次に「2.グローバリゼーションと珍社会理論」では「現在のグローバル企業がトップ先進国を除いた国民国家と同程度の経済規模にまで成長し、部分的には国家と政治的に対抗できるまでに強大化している」事実を挙げ、「この傾向が続けば国民国家がグローバル企業をコントロールできなくなる可能性がある」と述べました。その上で「将来、技術的・政治的な要因から超国家企業・企業集団といったグローバル企業による世界規模のメガ・カルテルが形成されるかもしれない。その場合、世界の政治的統合はメガ・カルテルを作る企業達が主体となって行われるだろう」という「未来予想」を述べました。

続く「3.企業国家の性質」では企業主導による政治的統合の結果生まれると珍社会理論の中で想定している「企業国家」について、その性質を国民国家と比較しつつ述べました。

1.から3.にかけてはいくつかの事実を提示し分析と想像を付け加えつつ「企業が国より強くなる」という奇妙な世界とそれができる可能性について論じてきたのですが、それらを踏まえた上で以降の「4.企業国家形成前夜」「5.企業国家の形成」では私が珍社会理論の中で想定している「企業国家とその諸制度形成のシナリオ」を書きました。(それらの中では「グローバル企業・NGO・国民国家という三者の抗争が企業国家の諸制度を形作っていく」としています。)

以上がこの文章の概要です。

今後の課題としては次のようなものを考えています。

・ この文章ではNGOのグローバルな連帯がインターネットを通じて為されるとしている。しかしこういった「珍社会理論における想定」にリアリティを持たせるには、「インターネットは将来も自由な空間であり続けるのか?(大企業によって分割支配されるようなことにならないか?)」という事について考察する必要がある。
・ 企業国家ができることで企業の職場風景がどうなるかについて考える。
・ この文章で書いたのは珍社会理論の一部なので、残りの部分も書く。(珍社会理論は「企業国家の制度と特性」「企業国家形成のシナリオ」「企業国家の具体例」の3つから成っていて、今回書いたのは「企業国家形成のシナリオ」の部分。)


最後にこの文章をホームページに載せることを快諾して下さったTAKAさんにお礼を申し上げます。
―――2004年1月18日 中原貴明
 

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