目覚し時計のTAKA




Taka notes

2003年1月




◇2003年1月16日(木)◇

国連査察団、遂にイラクの国連決議違反を発見。

CNN.COMニュースより
Updated 09:10a.m.EST(1410GMT)January16,2003
Blix: Iraq violated U.N. bans

Chief U.N. weapons inspector Hans Blix said today that Iraq has illegally imported arms-related material to the country. "It's clear they have violated the bans of the United Nations," Blix said, warning that "Iraq must do more" and calling the situation "very tense, very dangerous."


遂に、出るべきものが出た。「SEPT.11」が米国を変え、変わった米国が、いま、中東の政治力学を決定的に変えようとしている。これが歴史の流れというものであろうか?
私は、長い時間かけて考えた。SEPT.11]とは、米国にとって何であったのだろう?と。
やはり、アルカイダによる「SEPT.11」は、”禁断の行為”であったということが、私の結論である。
3千人もの無辜の民の命を一瞬にして奪い、ペンタゴン(米国防総省)にハイジャック機を突入させたアルカイダの行為は、米国にとっては、決して”許されざる行為”であろうということである。


米国は、言うまでもなく、世界で突出した軍事大国である。しかし米国は、その突出した軍事力を、これまではあくまで受身で行使してきた。
ブッシュ米大統領が宣言したいわゆる「ブッシュ・ドクトリン」は、これまでの米国の受身であった軍事戦略を大きく転換させる、「先制攻撃」を容認する衝撃的な内容であった。
この異端の「ブッシュ・ドクトリン」を生んだものは、私は、アルカイダによる「SEPT.11」であったと思うし、おそらく間違いなく誰もがそう考えていると信じる。

「SEPT.11」が、世界最大の軍事力を有する米国民の心奥に隠されていた一種の”怒り”を、表に呼び起こしてしまった。
その”怒り”は、もはや、イラクのフセインという標的を打ち落とすまでは、再び米国民の心の奥底に戻って静かに収まることはないのではなかろうか?
アルカイダとフセインが関係がある証拠が出る出ないは、もはや米国にとっては問題ではなくなっている。なぜなら、米政府と米国民にとっては、アルカイダの主張とフセインの主張は、ほぼ似たようなものであるから。
アルカイダと似たような主張をするフセインは、アルカイダへの米国の”怒り”の対象とならざるを得ないのだ。


これが、世界で唯一突出した軍事力を有する米国の”わがまま”であることは、明白だ。米国に、そのような”わがまま”を許してはならないという意見の方(かた)が、世界の大勢であろうと、私も思う。
SEPT.11」とは、何であったのか?
私は、このことをずいぶん時間をかけて考えた。私は、ブッシュは嫌いである。しかし、私は、「SEPT.11」の大惨事を引き起こしたアルカイダは、もっと嫌いだ。
再度言うが、アルカイダと何の関わりもない約3千人の命を一瞬にして奪った行為と、米国防の中枢であるペンタゴンにハイジャック機を突入させ火の海にした行為は、人間そのものと米国そのものに対する”禁断の行為”であった。

この”禁断の行為”に対して、米国政府と米国民は、これまで優等生を演じて心の奥底に隠していた一種の”怒り”を爆発させ、念願のイラクのフセインを倒すという”わがまま”を暴発させようとしている。
その”わがまま”米国に対して、世界の大勢は否定的に傾いている。
イラクのフセインとアルカイダの関係を示す明白な証拠はない。大量破壊兵器にしても、たとえその開発計画を実行していたにせよ、イラクを攻撃するかどうかの判断は、国連の決議に任せるべきであるとする考え方である。

しかし、米国政府と米国民が優等生を演じることで、今後果たして、第二の「SEPT.11」は防げるのであろうか?
残念ながら、私はそうは思わない。もちろん、米国が”わがまま”を実現すれば、尚更、第二の「SEPT.11」の起る可能性は高まるであろう。
私は、「SEPT.11」について考えに考えた。
そして得た結論とは、いずれにしても、第二の「SEPT.11」が起きる可能性があるならば、この機に乗じて念願のフセイン打倒を実現しようとする米国の”わがまま”を、米国の友好国の一員である我われは、今回ばかりは大目に見るべきではなかろうか・・・というものである。


禁断の行為”を行えば、理性的ではない”報復”が返ってくる、という教訓が残されることは、”禁断の行為”に対する今後の抑止の観点からも、一つの意味ある行為になり得ると、私は考える。
おそらく、読者の中には、私と意見を異にする方(かた)が大多数だと予想している。その方々には、是非もう一度、
SEPT.11」とは、何であったのか?
を考えていただきたい。と同時に、アルカイダの行為は、許せる行為であったか、許されざる”禁断の行為”であったかを、是非是非、いま一度じっくりと、考えていただきたいと思っている。


◇2003年1月14日(火)◇

小泉首相が靖国神社を参拝だと。
私がこの男が好かないのは、こうして常に私の神経を逆撫でするようなことばかりやるからである。
14日昼、首相官邸で記者団に対し、靖国参拝の理由については、「正月ですし、新たな気持ちで平和のありがたさをかみしめて参拝したい」と語り、「首相として参拝するのか」という質問に小泉首相は、「そうです。内閣総理大臣 小泉純一郎として参拝する」と述べた。

小泉純一郎の「二股かけ」の典型が、「靖国参拝」だ。
記者団が「首相として参拝するのか」と問えば、「そうだ」と答える。しかし、首相の靖国「公式」参拝は、憲法の政教分離原則に違反することは明白であり、そのため、小泉首相は参拝時に常に「二礼二拍手一礼」の神道形式を避ける配慮をしている。
韓国政府の「平和を祈ると言いながら、平和を破壊した戦犯が祭られている靖国神社を参拝することは理解しがたい」との”深い遺憾”に対し、卜部大使は、私人としての参拝である点などを説明し理解を求めたという。
私人か、公人か、いったいどっちなんだ?という話である。「二股」かけるな、という話である。

一方、中国においては、”例の”阿南大使が、「小泉首相は自らの政治信条に基づき、国民感情を考慮して参拝したと思う」と理解を求めたが、中国政府は、「日本の国民感情を考慮して、中国やアジア人民の感情は考慮しないのか」と反論されたらしい。
私は自分を日本国民の一人だと信じているが、小泉首相に靖国に参拝してもらいたいと思ったことは、一度もない。それどころか、毎度、参拝してほしくない気持ちで一杯だ。
私の推測では、首相の「靖国参拝」の是非は、日本の国論を二分しているはずである。にもかかわらず、「国民感情を考慮して参拝した」などとウソの理由を平気で並べ立てるのは、いい加減にしてもらいたい。


この日、ネットのCNNニュースを見ていたら、次の記事が流れていた。

Bush: 'Sick and tired' of Iraq's 'games'

President Bush said today that he is "sick and tired of games and deception" from Iraq, saying that Baghdad has had 11 years to comply with U.N. resolutions calling on the regime to disarm. Chief U.N. weapons inspector Hans Blix, meanwhile, is warning Iraq it faces the possibility of war.

このdeceptionという言葉に、興味を引かれた。辞書にはこう書かれている。
【名】 詐欺。ごまかし。ペテン。騙すもの。幻覚。

小泉首相がやっていることは、まさにこれではないか!小泉純一郎の本質を語る英語を発見した喜びは大きい。
私は常々、小泉純一郎は、フセインや、特に「金正日」とは、その本質において同類だと考えていたから。
そうか、小泉純一郎の本質を語る英語は、「deception」だったのか!


◇2003年1月12日(日)◇

小泉首相が10日夜、クレムリン内の大統領公邸で、暖炉を前に茶菓をともにしながらくつろいだ雰囲気で、プーチン・ロシア大統領と約1時間半懇談したという。
この1年8カ月で、日本をメチャクチャにしてしまった半端モンの傾(かぶ)き男・小泉純一郎は、昨年9月には北東アジアの火薬庫、北朝鮮を訪問してパンドラの箱を開けてしまい、昨日のニュースでは、北朝鮮がミサイル発射実験の再開を示唆する事態にまでこじらせてしまった。
一部には、歴代首相がこのような事態になることを怖れて手をつけてこなかった訪朝そして日朝首脳会談を実現し、拉致被害者5人を連れ帰って来たことをもって、小泉首相の訪朝を高く評価する向きもあるようだが、今日、膠着してしまった拉致問題は言わずもがなで、依然としてノドン百基が日本を射程に戦略配備された状況で、「日朝平壌宣言」で合意されたはずの「ミサイル発射実験凍結を2003年以降も延長」が破棄されることになれば、またまた私はこの疑問を提示しなければならない。
小泉首相は、何を目的に訪朝したのか?

もちろん、私自身はその答えはわかっている。私はその疑問を、次のような考え方をするすべての人々、MEDIAに投げかけている。
「もし、小泉総理が行かなかったら、何も前に進まなかったのです。たとえ目先に困難が待ち受けているとしても、何もしないことより、はるかに良かったと捉えるべきではないでしょうか。」 ヤフー政治掲示板2003/ 1/ 3 serverxzwyさんの投稿メッセージ: 32795より

私は、小泉首相の訪朝は、内閣支持率アップのための「パフォーマンス」がファースト・プライオリティーであったと確信している。
でなければ、どうして田中均アジア大洋州局長(当時)の不平等「日朝平壌宣言」に見られる卑屈擦り寄り外交と、北朝鮮との裏交渉全権を小泉首相から委託された彼が約束した「拉致被害者5人は北朝鮮へ戻す」言質を反故にし金正日の拒否反応を呼び起こす強硬外交路線という正反対の方向を向いた矛盾路線が、小泉外交として取れるのか?
小泉首相にとっては、拉致被害者が「一時帰国」しようが「永住帰国」しようが、「死亡年月日リスト」で端無くも露出したように無関心だからこそ、矛盾した外交路線が取れるのではないか?
彼にとっては、内閣支持率をアップさせる外交路線であれば、はっきり言えば、「何でもいい」のではないか?


そのような稀代の詐欺師的とも言える「ポピュリスト」が、今度は鈴木ムネオを追い落として空白となったロシア外交への食い込みを目指して、10日には首脳会談、夕食会と合わせて、5時間を越える顔合わせをしたという。(日経新聞2003年1月11日夕刊2面)
この小泉首相という男は、自民党総裁に選出されたことにより首相の座を獲得したにもかかわらず、これまで国民受けを狙い、自民党内の多数派勢力を「抵抗勢力」と命名し悪役にまつりあげることで正義面を国民にアピールし、かつ官僚を味方につけて自己の勢力拡大のみを目指す政策を採用してきた経緯から、首相を辞任した後は、自民党内においては完全に孤立する存在となることが予期される。
本人自身がそれを十分認識しているからこそ、現在、異常にその座に固執しているわけである。
そんな半端・傾(かぶ)き首相に、今後長期に渡り腰を据えて取り組まねばならないロシア外交の基本路線を、「パフォーマンス」だけを目当てにして裏でこそこそやられたら、それこそ「日朝交渉」の二の舞を演じることになりかねない。

小泉首相が首相の座に長くいればいるほど、日本はどうしようもない国に落ちぶれて行く。

そのくらいのことがわからないアホ学者とMEDIAが多過ぎる。日本は・・・。

◇2003年1月9日(木)◇


本日の読売夕刊第一面に、次のようなニュースが・・・。

『厚生労働省は9日、地域のさまざまな子育て支援サービス情報を集約し、住民に提供する「子育て支援総合コーディネーター」を2003年度に新設し、約250市区町村に計500人を配置する方針を決めた。
市町村や民間団体が実施する保育サービスなどが多様化しているため、各家庭が的確に情報を得られるようにするのが狙いだ。
コーディネーターは、市区町村が社会福祉士など地域の情報に精通した人を非常勤職員として採用し、国が人件費や研修費など約500万円を補助する。』


この情報の裏付けが、厚労省関係の平成15年度予算概算要求の中に盛り込まれていた。

平成15年度厚生労働省所管概算要求関係
第1 次世代の育成を支援する少子化対策の推進
 少子化の流れを変えるため、子どもを持つこと、育てること自体に喜びや大きな価値を感じることができる社会の実現を目指し、少子化対策を展開する。
 このため、子どものしあわせを第一に考えながら、子育て家庭を社会全体で支援することとし、地域における子育て支援体制や保育サービスの充実、働き方の改革など、各種施策を総合的に推進する。また、食を通じた子どもの健全育成、児童虐待防止対策などを展開する。
 さらに、増大する母子家庭等について、子育て支援や就労支援等を充実する。

1 地域社会を通じた子育て家庭支援の拡充・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2,232億円
(1)市町村における子育て支援体制の強化   92億円
(2)地域子育て支援センターの拡充   51億円
(3)児童の健全育成事業の推進   161億円
(4)ファミリー・サポート・センターの設置促進   26億円
(5)シルバー人材センターによる子育て支援事業の創設   17億円

2 多様な保育サービスの充実・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・5,009億円
(1)保育所の待機児童ゼロ作戦の推進   352億円
(2)特定保育事業の創設   11億円
(3)多様な保育サービスの提供

3 子育て生活に配慮した働き方の改革・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・83億円

4 子どもの健康の確保と母子医療体制等の充実・・・・・・・・・・・・・・・・・・・287億円
(1)子どもの健康・医療の確保   53億円
(2)周産期医療などの体制の整備   77億円
(3)小児慢性特定疾患患者に対する支援   158億円

5 児童虐待防止対策の充実など子どもや家庭の安心・安全の確保・・・・・・・88億円
(1)児童虐待防止対策の充実   74億円
(2)配偶者からの暴力(ドメスティック・バイオレンス)への対策の充実  14億円

6 母子家庭等自立支援対策の展開・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2,692億円
(1)母子家庭等の子育てと生活の支援   32億円
(2)母子家庭等の自立のための就労支援   50億円
(3)母子寡婦福祉貸付金の充実   60億円

そして、(1)市町村における子育て支援体制の強化   92億円の内訳として、
  ○  子育て支援総合サービス提供事業の創設及び子育て支援委員会の設置   28億円
 一時保育や病後児保育など地域における多様な子育て支援サービス情報を一元的に把握する「子育て支援総合コーディネーター(仮称)」を配置し、利用者への情報提供等の支援を行う。 また、主任児童委員等を中心とした子育て支援委員会を小学校区ごとに設置し、地域における子育て支援の具体的な事業の企画立案等を行う。
と説明されている。
なるほど、コーディネーター一人約500万円で、500人。500万円 X 500人=約25億円。これに、子育て支援委員会設置に係わる費用3億として、総額28億円。フ〜ン・・・。


上述の読売の記事は、コーディネーター新設の必要性を、このように説明していた。
『(保育サービスなどの)利用者にとっては、各種サービスの窓口が異なる不便が生じているため、厚労省はコーディネーターを置くことで、サービス内容や空き具合などの情報を集約し、利用者の希望に応じて情報提供できるようにするものだ。
コーディネーターは、地域の子育て支援センターなどで各種情報を収集し、住民の問い合わせに応じたり、広報誌を作成したりする。家事や仕事で忙しい親が利用しやすいように、インターネットなどでも相談に応じ、利用申し込みを代行することも検討している。』
・・・だって。

もちろん、こういった話の内容は、常づね、あって悪い訳はないという類のものだ。これによってヘルプされる人々は、たくさんいるだろう。
しかし・・・問題は、別のところにある。
コーディネーターになられた全国の500人の方々にとっては、雇用に資することになろう。ただ、上記のコーディネーターの業務内容が、いまこの国家財政窮迫の折りに、28億円もの税金を使って新設しなければならないようなものであろうか?
また、なぜ国がやらなければいけないのか?民間ではできないことなのか?ある意味、この話は、官による民業圧迫ではないのか?
子育て支援の根本目的である、「少子化の流れを変える」ためには、28億のカネを使って、もっともっと他にやるべきことがあるのではないのか?

ここまで国の面倒見が良過ぎると、国民はますます国におんぶに抱っこの国民性になってしまうのではなかろうか。もうほとんど、社会主義国状況といって過言ではなかろう。
いわゆる予算のバラマキがここまで激しいのだから、国家財政が瀕死の状態になるのも当然という気がする。国民が気づきにくいのは、このようなコーディネーターの仕事が、なぜ市区町村の既存のスタッフのやり繰りでできないのかという点である。
その答えが、「既存の職員は、いま抱えている仕事で手一杯だ」というのは、聞かなくてもわかっている。そこに、公務員の仕事の効率性に対する考えの甘さが露出している。公務員の数を減らすことは、容易なことではない。国家予算81兆円のうち、27兆円が公務員給与・退職金で消えていく。
その数字を年間の国債新規発行額36兆円に重ね合わせるとき、700兆円を越える国債地方債発行残高の更なる増加は確実である。

にもかかわらず、国民の多数は相変わらず、国家におんぶに抱っこで信頼し切っているかもしれない。
何故なら、毎年こうして国は予算を配分して、官業のすそ野をせっせと開拓しているのだから。誰だって、子育て支援総合コーディネーターに採用されたり、子育て支援委員会のメンバーに選ばれれば、自民党に悪い気はするまい。
私は、この読売の記事から、厚労省によるこの子育て支援総合コーディネーター新設に係わる予算28億円の概算要求を知り、日本は絶望的だという感を深くした。本日も、嗚呼、日本!合掌。

◇2003年1月8日(水)◇

12月25日付”NEWSWEEK日本版”のコラムに面白い記事が載っていた。
ジョージ・ウェアフリッツ(東京支部長)とエイミー・ウェブ(東京)両氏連名の「A Land with no sides」とタイトルされた記事であった。

『だが政治については、日本は選択の自由などまったくない北朝鮮と大差ない。日本の民主政治に参加する気が起きないのはそのせいだと、彼(東京の電気店に勤める27才の日本人男性)は言う。』
『若者自身に言わせると、理由はもっと簡単だ。日本の体制そのものが若い層に不利な仕組みだからだと、彼らは主張する。尊重されるのは、自民党の有力支持者や農業従事者、建設業界などの既得権益層だけ。カネもコネもない若年層は、金権政治の中では無視される。
『政策面で、自民党と最大野党の民主党はほとんど同じ。どちらの党にも、憲法改正と自衛隊の強化を訴えるタカ派と、平和憲法の堅持を主張するハト派がいるし、市場原理重視の改革派と守旧派が同居している。』
『高齢の有権者は、改革の遅れなど気にかけない。新しい街灯や農業補助金など、投票の「見返り」があればそれでいいと思っている。
若い人は、ある問題についての自分の立場をはっきり示そうとしない」と、国際大学(新潟県)の信田智人・助教授(政治学)は言う。「どちらの側にもつきたがらない傾向がある」』
『若手の国会議員の顔ぶれを見ても、親から地盤を受け継いだ2世や3世の議員が目立つ。』


上述のどれ一つをとってみても、重要な問題を含んでいる。日本の政治・社会とは、それらすべてを網羅した問題だらけの国だということだ。しかし、問題だらけであるのが、日本の問題ではないことが、日本の最大の問題だ。
日本の最大の問題とは、日本が問題だらけであることを隠そうとしていることにある。
その意味で、「明るい面を探そう運動」は、私のもっとも嫌いな体制派既得権益層によるプロパガンダの一つである。


◇2003年1月7日(火)◇

本日の日経夕刊第1面。二つの記事が並んでいた。片や日本経済に、片や米国経済に、ともに大きく影響しそうな内容の記事であった。
しかし、その方向性は、まったく正反対であった。

『塩川正十郎財務相は、7日の閣議後の記者会見で、2004年の年金制度改革で基礎年金の国庫負担割合を現行の3分の1から2分の1に引き上げる場合の財源について、「税の直間比率を見直さざるを得ない」と述べ、消費税率引き上げを検討する考えを示した。
検討時期については、今秋をめどに経済財政諮問会議で一定の方向性を打ち出す方針を明らかにした。
財務相は、年金国庫負担の財源について、「現行の税制では、社会保障関係費の増大を負担する能力はない」と指摘。その上で、「(国民に)間接税をもう少し負担してもらう方向に行かざるを得ない」と語った。』

これが日本の話。そして米国では・・・
『ブッシュ米大統領は、7日に発表する向こう10年間での総額6千億ドル(約71兆円)の景気対策の柱に、投資家が受け取る株式配当収入への課税撤廃を盛り込むことを明らかにした。米政権は当初、配当課税を半減する案を検討したが、全廃の方が株式市場や景気に好影響を与えると判断した。
米政府筋によると、配当課税の撤廃に伴う減税総額は、無効10年間で3千億ドルに達する見込み。
米国では、投資家が保有する株式の配当は、他の所得と合算して課税対象になるが、配当原資は法人税を支払った後の税引き後所得。企業側の法人税と投資家側の所得税の両面で課税されることになる。
大統領は6日の記者会見で、「二重に課税されるのは不公平だ」と指摘。投資側の課税を撤廃する意向を示した。』


年初に日経連の奥田会長がぶち上げた、11年間毎年1%消費税引き上げ”ビジョン”の継続手である。まさに「政官業」癒着の絶妙手とでも言おうか・・。
塩爺=財務省は、現行の税制では、国に「年金国庫負担を増大する能力はない」から消費税引き上げだと言うが、そこには、なぜ年金国庫負担を増大させなければならなくなったのか、という視点がすっぽりと故意に抜け落とされている。
公的年金の積立金を運用する特殊法人「年金資金運用基金(旧、年金福祉事業団)」が、国内株式相場の下落により単年度でマイナス1.3兆円、累損で3兆円を突破する状況となったことにより、国庫負担を増大させざるを得なくなったのが理由ではないか。
「年金資金運用基金」が国内株式運用に失敗したのも、いわゆる世間で言われる下落相場の節目節目に現われた「公的資金の買い支え」が主たる要因ではなかったか。

それに比べて、ブッシュ米国政権の気前の良さよ!
同じ金持ち優遇政策でも、小泉政権が決めた土地絡みの相続税引き下げは、景気に与える効果には首を傾げるものがあるが、ブッシュ大統領の配当課税の撤廃は、米国株式相場に適面効果があるであろう。
これに日本政府が今年より実施する個人の株式売却譲渡益に対する原則源泉分離の廃止措置と、消費税率引き上げ検討の政策を重ねるとき、まるで正反対方向を向いた政策をとる日米いずれの経済に希望が持てそうかは、一目瞭然であろう。
もっとも、日本経済が良くならなくても米国経済さえ良くなれば、日本は大丈夫なんだと日本政府が考えている可能性はあるが・・・。
嗚呼、日本!合掌。


◇2003年1月6日(月)◇

「たけしのTVタックル」の司会の女性アナの驚いた顔が面白かった。
彼女はこう言って、本気で驚いている様子であった。「それじゃ私たち、小泉さんの特殊法人改革に騙されたんですか?」
独立行政法人への天下り役人の給与・退職金の金額、仕組みに関する、民主党・上田清司議員による国会での迫力ある質問の映像を見終わって、小泉首相の特殊法人改革は、特殊法人を独立行政法人に変えただけとの誰かの発言の後を受け、件の女性アナは、そう叫んだ。

独立行政法人への天下りの人数が急激に増えているのは、事実である。
しかも、特殊法人の天下り役人の給与には法律で歯止めがかかっているが、独立行政法人の場合はその埒外で、現実に、より高額な給与を取っているケースが、かなり見られるという
はっきり言えることは、小泉改革とは、元もとそのようなものであったということだ。それを、MEDIAが伝えてこなかっただけである。


◇2003年1月5日(日)◇

今日の楽しみの一つは、12CHの「日高義樹のワシントン・リポート」であった。
元米国務長官のキッシンジャー博士がゲストで、特に「北朝鮮は、日本をミサイル攻撃するか?」との日高氏の質問に、「しない」と断言したキッシンジャー博士の自信溢れる言葉に、深い印象を受けた。
また今後の北朝鮮への対応に関して、キッシンジャー博士の「外交的締め付けを厳しくする」との発言に、「これまですべて(の努力は)失敗してきた。日本と韓国も援助をしてきたが」と言った日高氏の言葉に、すかさず、「一方で制裁しても、日本、韓国から資金が流れては、効果はない」と明言したキッシンジャー博士とのやり取りが興味深かった。

なぜ日本政府は、拉致問題で強硬姿勢を取る一方で、朝銀に莫大な公的資金を投入するのだろう?
なぜ日本は、覚醒剤や銃器を暴力団と取引するために侵犯してくる不審船(北朝鮮工作船)を、領海外の排他的経済水域内で先制攻撃して自沈させることができるのに、その工作船の取引相手である日本国内の暴力団を取り締まったという話が聞こえてこないのだろう?
北朝鮮の工作員によって多数の日本人が拉致されたと思われる1970年代末期には、日本の公安はすでに北朝鮮の仕業と知っていたはずなのに、捜査を担当した警察は、何が起きたのかさえ認定できなかった。

このダブルスタンダード(二重規範)こそ、日本の抱える構造問題の主要なひとつであり、長年ワシントンに住む日高義樹氏もその日本人体質を抜け切るところまではいかず、はしなくもその矛盾をキッシンジャー博士に突かれたというのが、その場面であったろう。

この「日高義樹氏のワシントン・リポート」には、時どきそのようなルックス国際人ではあるが、アクチュアリー日本人の本音が露出してしまう場面がままあり、その点も含めて毎回楽しみにしている番組の一つであります。

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