目覚し時計のTAKA




Taka notes

2004年4月




◇2004年4月7日(水)◇

民主党が、6日朝の役員会で、年金制度改革法案をめぐる小泉首相の衆院本会議での答弁が不十分として、衆院で審議拒否を続ける方針を確認したということだ。(日経新聞2004・4・6夕刊2面)
そもそもこの年金制度改革法案は、1日午後の衆院本会議での審議入りにあたり、小泉首相坂口厚生労働相が出席して趣旨説明と質疑を行った際、民主党枝野政調会長古川元久『次の内閣』厚労相の質問に対し、小泉首相が公的年金の一元化に触れたこと、両議員の質問に責任ある答弁を避けたことの二点に関して民主党側が問題視しているものである。

枝野氏は、「政府案に盛り込んでいない一元化に首相が言及したことで、政府案を”抜本改革”とする根拠が崩れた。そもそも政府案は国会で審議する価値もない、審議前から首相が見直しに触れざるを得ないような欠陥法案だ。まさに詐欺的と言わざるを得ない」と語り、野田佳彦国会対策委員長は2日午前の会見で、「(小泉首相は)答弁には立ったが、事実上の中身は答弁拒否だ」と指摘した。

一方、小泉首相は、政府案について、「給付と負担の均衡を図るための改革だ」と相変わらず総論だけの答弁を繰り返し、公的年金の一元化についても、「検討に1,2年を要し、実現には相当の期間を要する。あくまでも長期的な課題で、今回の法案とは矛盾しない」と、例によって勝手に自分一人で矛盾しないことを決め込んでいる。

小泉首相は、「自らの任期中は(消費税率は)引き上げない」と公言しており、この点が「給付と負担の均衡を図るための改革だ」という小泉首相の説明を、「詐欺的だ」と言われるほどに受け入れ難いものにしていることは明白だ。
菅直人民主党代表は、そのホームページ(4日付”菅直人の今日の一言”)で、「厚生年金と国民年金を一元化した場合に給付と負担の関係が変わるのは当然。14年間連続して厚生年金の掛け金を引き上げるという政府案と一元化の考え方が矛盾しているのは、誰の目にも明らか」と指摘している。

民主党が「矛盾している」と言っているのに、小泉首相は、中身のある責任ある答弁を避けて単に「矛盾しない」と強弁をするのみならず、民主党、社民党抜きで審議を強行してしまう。もともと、消費税率を上げないと言う発言も、年金一元化発言も、小泉首相お得意の世論操縦の口先話芸である。それが意味する総合的な国民税負担や年金制度や国の歳入歳出との係わりを考慮することなく、一般大衆の喜びそうなフレーズを口にして国民の人気取りをしただけ・・・というのが小泉発言の本質である。

これにマスメディアが悪乗りする。今日(7日)の日経朝刊2面にも、デカデカとこの類の記事が掲載された。
『首相「議員年金廃止すべき」』とある。「公約など守らなくても大したことない」と国会質疑で発言した人物の口先発言に、いったいどれほどの意味合いがあるのか、ジャーナリズムを名乗るメディアの連中はトクと考えるべきだ。小泉に「道路公団改革」をあれほど利用されて、「学習効果」はまったくないのか?このような小泉首相の口先発言を大々的に取り上げることが、小泉首相の支持率維持にどれほど効果を及ぼしているか。口先だけで「議員年金廃止すべき」とは、猿でも言える。問題は中身だ。そこへの道筋だ。猿の発言を取り上げて小泉パフォーマンスに加担するマスメディアは、猿以下の存在だ。恥を知れ!


民主党もまたこれまで国会質疑やメディアでの討議において、小泉首相の詭弁強弁を弄したすり替え答弁に、いい様にしてやられてきた。
今回も自民党の安倍晋三幹事長が記者会見で、「国会議員には国会で議論するという極めて重い責任がある。審議拒否は責任放棄だ」と民主党を批判したそうな。(日経新聞2004・4・2夕刊1面)
民主党が「国民への責任放棄」と言うなら、与党が国会で「数の論理」だけで審議・採決を強行し、数々の悪法を成立させてきた小泉政権になってからの状況は、「国民無視」も甚だしいではないか。民主党はなぜいつも言われっ放しで、この点について反論しようとしないのか?

この安倍氏の発言は、最近、小泉首相はじめ自民党議員のみならず与党の公明党議員、果ては体制シンパの自民党御用達評論家からも、よく耳にする言葉である。彼らがそれを口にしだしたのは、ここ1〜2年のことである。その発言のソースは、実は民主党であった。
民主党枝野政調会長のホームページを覗くと、3月16日付で次のようなコメントが掲載されている。

『国会は参議院での予算審議が行われ、衆議院では重要法案の審議が順次始まりつつあります。
今年の予算審議については、マスコミなどを中心に、盛り上がりに欠けるなどのご批判をいただいています。
確かに審議が空転したり、一昨年の鈴木宗男氏や辻本清美氏のようなワイドショーまで取り上げる「見せ場」はありませんでした。
しかし予算委員会をはじめ、国会審議の一番の目的は野党のパフォーマンスではなく、予算や法案の中身について議論を尽くすことです。
そうした意味で今年の審議は、例えば年金についてその資金を使って作られたグリーンピアなどの施設が年金積立金の損失を生んでいることを厳しく追及し、政府与党をその全廃に追い込みました。また年金資金の一部が本来一般会計でまかなうべき厚生労働省の一般事務費に回されていることを民主党議員が明らかにして、平成17年度以降の見直しを勝ち取りました。
パフォーマンスに走らなかった分だけ中身について充実した審議となり、政府与党の方針を転換させるまで追い込むことができたのは近年にない成果だと思っています。
政治の役割は正しいことを言うだけではなく、そのことを多くの皆さんに理解いただき、政権を獲得してこれを実行することです。
したがって国民の皆さんにどうアピールするかということを無視しては成り立ちません。そうした意味でさらに努力は必要だと思います。しかしパフォーマンスばかりの小泉政権に対抗するには、同じパフォーマンスに走ることよりも、地道に、ある意味「愚直」とも見られかねないくらい本来の仕事を一つひとつ積み重ねていくことが、結局は国民の皆さんの理解を得る近道だと思います。
前回のこの機会にご説明したように、国会審議のルールが破られたり、本来必要な審議時間が確保されない場合には、審議が空転することもやむを得ないことは私も否定しませんが、盛り上がりを見せるために審議空転そのものが目的になるような方法は、時代遅れではないでしょうか。
これから年金法案や道路公団改革法案など国民の関心も高い重要法案の審議が始まります。
地道にまじめな議論を積み重ねていっても、否応もなく激しい論戦となり、結果として「見せ場」が作られることになるでしょう。
こうした場面で、少しでもわかりやすく政府与党案の問題点と民主党の対案を示すことが、野党第一党の責任であると思います。


読まれた読者の方々は、フムフム・・といった感じであろうか?それなりに政治哲学のある主張のようにも受け取れる。しかし現実は、どうであったろうか?私のHPのMessage Boardに投稿した私の次のコメントをお読みいただきたい。

【261】 TAKA         2004/02/02
 民主党は変われるのか?
今回、民主党は採決に欠席しました。そして街頭演説で国民に自公の強行採決の無謀を訴えました。私が望んでいる方向へ、少し近づいた感じです。
しかし未だ若手幹部は、審議拒否戦術は国民からそっぽを向かれるなどという「お子ちゃま」理論を展開し、街頭演説すらしていない模様です。
彼らは、いずれ小泉とくっつく可能性があります。小泉政治の危険性と「物言わざる国民の怒り」と真の政治の意味を全くわかっていない、松下政経塾出身の「お子ちゃま政治家」達です。
政治が単なる多数決だけの勝負なら、国会議員の数だけ数えれば十分です。法案を審議して少しでも修正することが重要なんだとピントはずれなことを言っているから、小泉自民にあらかじめ民主党修正用にのりしろを残した欠陥法案を提出されてバカにされる結果となるのです。
この民主党の「お子ちゃま政治理論」によって、小泉は過去次々と非常識な悪法を成立させてきており、民主党がその考えを変えない限り、今後も悪法の成立はエスカレートすることでしょう。
コップの中の国会内で質疑しても小泉の返答は詭弁強弁で終わるだけで、それがいったい現実政治で国民を良い方向に導くどれほどの意味があると「お子ちゃま政治家」連中は考えているのでしょうか?
少なくとも街頭演説等で国民に直接語ることもせず、国会内の質疑だけに満足している政治家は、国民の代表たる真の政治家とは言えません。
民主党は変われるのか?それがここ数日あるいは数週間の日本政治の最大の注目点です。

古賀問題でも、この「お子ちゃま政治家」連中は、辞職を主張しています。古賀が辞職し、補欠選が行われ、エロ拓が当選したら、この連中は何と思うのでしょうか?
それでも自分達は清廉潔白なことをしたからイイのだーー連中はそう考えるのでしょうか?そしてエロ拓は「当選したから禊は済んだ」と高言し、小泉政権の中枢に返り咲いて日本の核兵器保有、徴兵制採用に至る軍国化推進に邁進するのでしょうか?
政治は結果責任です。自分だけ清廉であれば日本がどうなっても知らね〜というのは、政治家として余りに無責任ではないでしょうか?
だから私は彼らを、「お子ちゃま政治家」と呼ぶのです。


4月3日の日経朝刊2面に、次の記事があった。
『7月の参院選をにらみ、国民生活に身近な年金法案を主戦場と見る民主党菅直人代表は、「政府案の成立阻止のため、審議拒否も辞さない」と表明してきた。
(省略)「対案提出ー審議重視」路線を貫いてきた野田氏の反対を抑え、「路線転換」に踏み切った。』

同記事にはまた、次の報道もあった。
『「民主党の審議拒否は、国民から理解されないだろう。審議をしろと言いながら、何で審議拒否をするのか分からない」。首相は2日夜、記者団に余裕たっぷりに語った。』

オマエ(小泉首相)が民主党議員の質問に対し、「矛盾」したり、「答弁拒否」と見なされるような中身のない無責任な答弁を繰り返すから、こういう事態が生じたんだろう!
そんな男にまで、民主党松下政経塾出身「お子ちゃま政治家」達の「お子ちゃま政治理論」が引用されて、余裕たっぷりコバカにされている。


そんな民主党が2日夕方には、東京・池袋駅頭で緊急の大演説会を開催した。年金改革をめぐってまともな審議を拒否し続ける政府・与党の犯罪性を直接国民に訴えるために、菅直人代表、岡田克也幹事長、枝野幸男政調会長ら党幹部が、集まったおよそ3千人の聴衆を前に国民の将来に責任を持つ政治への転換を熱く訴えたという。

民主党のHPに掲載されたこの記事には、民主党の年金制度改革に対する考え方が集約され、読者の皆さんが理解するのに好都合と思われるので、多少長くなるが下記に引用する。

『大きな拍手に迎えられてマイクを握った菅代表は、まず年金制度改革の目的について「国民年金厚生年金共済年金とバラバラになっている日本の年金制度を、共通のルール、共通の負担に基づく公平で安定したものに変えていくこと」とし、それに対して政府の改革案は「今の制度の延長上で、負担はだんだん高くなり、給付はじわじわ低くなる。しかも実施されれば、会社は正社員をどんどん減らし、雇用の不安定を招く」などと厳しく批判。
さらに、年金制度の一元化が「持論」だと言いながら、現行制度を維持する法案を提出し、前日の衆議院本会議でも「矛盾していない」の一言だけで議論しようとさえしない小泉首相を強く非難し、政府法案と一元化の関係、一元化した場合の負担と給付の水準などについて、再度本会議での明確な答弁を求めていく姿勢を明らかにした。
その上で菅代表は、「政府のインチキ改革案か、民主党の抜本改革案で踏み出すのか、その選択を目前の衆院埼玉8区の補欠選挙、そして7月の参議院選挙で示して欲しい」と力強く呼びかけた。

枝野政調会長も、政府の年金改革案を「14年間に渡って毎年保険料を引き上げ、給付水準は毎年下げていく。それだけの内容」とこき下ろし、制度一元化の上に税金による最低保障部分と所得比例部分の2階建て方式を構築する民主党案の骨格を説明。その上で、首相の答弁拒否について「50年、100年もつ法案を出すと言ったものが欠陥法案だと分かってしまうから審議できないのだ」と喝破し、年金改革をしっかり議論するよう多くの声を挙げてほしい、と訴えた。

岡田幹事長は、「公的年金制度は国民生活の最後の命綱」として真剣な改革論議の重要性を強調。首相が審議拒否の撤回と本会議での再答弁に応じない限り、その他の委員会審議は進められないとの態度を貫いている民主党への理解を求めた。そして、今月25日の衆院補選、7月の参院選で「小泉インチキ内閣を辞めさせる意志を示してほしい」と聴衆に熱っぽく呼びかけた。

 街頭演説会には、この他、山岡賢次、鮫島宗明、五十嵐文彦、城島正光、高山智司の各衆院議員、円より子、小川敏夫の両参院議員も参加した。』


私が民主党に期待した国民に直接訴えかける「街頭演説」が、かくも大々的な規模で行われたことは、私にとっても嬉しい誤算であった。民主党は変われるのか?それが、私の最大関心事である。

ところが、本日7日の日経朝刊2面は、次のように報じた。
『ただ民主党内には、政府案への対案の国会提出をきっかけに、審議再開に応じる考え方が浮上。落としどころを模索するため、7日にも自民、民主両党の国会対策委員長会談を開く見通しだ。』

そして同日同紙夕刊2面には、次の記事が・・・。
『後半国会の焦点である年金制度改革法案は7日午前、民主、社民両党が欠席したまま、衆院厚生労働委員会で実質審議に入った。
与党は同日午前の幹事長・国会対策委員長会談で、年金法案の今月末までの衆院通過を目指すことを確認。民主党が求めている対案の衆院本会議での趣旨説明については、審議復帰を条件に受け入れることを決めた。この後、自民、民主両党は国対委員長会談を開催。民主党は衆院本会議での小泉首相との再質疑を求めたが、自民党は拒否した。
(厚生労働委で一番手に質問に立った安倍氏は、「国会議員の責任は、国民の負託に応えて本会議、委員会でしっかり議論することだ」と、民主、社民両党に正常化を呼び掛けた。』

さらに同紙同面の記事。
『民主党の菅直人代表は7日昼、国会内で開いた年金問題に関する集会で、「9日の衆院本会議で、政府・与党案と民主党案を並べてもらいたい」と述べ、9日に同党の「年金改革推進法案」の審議入りを目指す考えを表明した。』


???????????
で、民主党が得たものは・・・?審議復帰を条件に、民主党の対案「年金改革推進法案」の趣旨説明を衆院本会議でやらせてもらうこと・・・???
そんなバカな!
国民に提案しろ!いくら国会で趣旨説明を行い議事録に載せてもらったとしても、最終的に政府・与党案で強行採決されて法案が通過してしまったら、国民にとってそれに何の意味がある?
政府・与党案は、「政府案は国会で審議する価値もない欠陥法案で、詐欺的と言わざるを得ない」と語ったのは、どこのどいつだ?
そんな法案が、国会で「数の論理」の下に成立して構わないのか?その前提条件が、「民主党の対案の趣旨説明を衆院本会議でやらせてもらうこと」なのか?
そんなバカな!
結局は、やはり「同じ穴のムジナ」か・・・?!困ったもんだよ。


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