the NIKKEI-watcher



Bush Problem/North Korea Problem

2001/03/09(E-2) ワシントン・春原剛

Powell米国務長官は8日、上院外交委員会で証言し、北朝鮮による核開発の封印を狙った米朝枠組み合意について「現在は米朝合意に同調しているが、それが内容変更を妨げることにはならない」と言明した。

1994年に締結した米朝合意は総額46億ドルを投じ、日米韓などが北朝鮮に1千メガワット級の軽水炉2基を供与するもの。北朝鮮はその見返りとして核兵器に転用可能なプルトニウムを生み出す黒鉛減速炉の開発計画を凍結することに同意した。
ただ、Bush政権内部では極端な電力不足に悩む北朝鮮の現状や、軽水炉建設が大幅に遅れていることなどを踏まえ、火力発電所建設に切り替える方が現実的との声が浮上。
さらに核兵器転用への恐れがゼロとはいえない軽水炉供与には共和党内でも消極的な声が根強く、対北朝鮮政策見直しの柱として、年初から通常の火力発電所建設を北朝鮮側に提示する案が内々に検討されていた。
Powell長官は証言で、米朝合意の枠組みを原則として堅持する姿勢を示す一方で「軽水炉がどのような形で使われるのか、そしてそれはどのように監視されるのか、などについて懸念があり、それを再検討している」と表明した。

米朝合意の見直し問題が具体化すれば、北朝鮮や韓国が反発することも予想されるほか、朝鮮半島エネルギー開発機構(KEDO)に出資している日本政府の対北朝鮮政策にも影響を与えそうだ。


2001/03/22(E-2)

米民主党の下院議員団は21日の記者会見で、北朝鮮との枠組み合意の見直し検討などBush政権が北朝鮮に強硬姿勢を示していることを批判、クリントン前政権の路線を継承して関与政策を堅持するように訴えた。
会見したのはバーニー・フランク議員ら5人で、同氏は「Bush政権の北朝鮮への対応に驚いている。無責任で挑発的だ」と強調した。トーマス・アレン議員は「NMDの配備を正当化するために北朝鮮の脅威をあおっているのではないか」と政権側の姿勢に懸念を示した。

この記事は、Bush政権が、就任前の昨年12月から、たびたび景気後退の懸念を強調し、公約の大型減税の実現を訴える発言を繰り返すことによって、株式市場や消費者心理の悪化を加速させてきた、という民主党ダシェル上院院内総務らの批判を思い出させる。
大型減税実現のために、景気後退の懸念を強調する。NMD配備の正当化のために、北朝鮮の脅威を強調する。Bush政権の典型的な行動パターンの一つと言えるかもしれない。
(2001/03/25)


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